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鬼畜
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酒を飲みながら、昨年の正月を思い出していました。一人で過ごした侘しい正月を。
私は結婚して妻の家に入りました。
それは、妻が高校3年生の夏に父親が急死して、母子家庭だった為に、妻の母と妹の経済面を考えての事です。
名字こそ変えなかっただけで実質婿養子の様な形ですが、妹も妻とよく似ていて可愛く、母も妻を21歳で産んでいた為に若く綺麗で、父親と兄2人の男所帯だった私には、居心地の良い生活でした。
その後2人の子供にも恵まれ、妻は子育てとパートで忙しいながらも、明るく元気一杯の生活を送っていたのですが、下の子供が幼稚園の年長になった時、出張から帰ると妻は暗く元気が有りません。
「何か有ったのか?」
「あなたには妹の結婚費用まで助けてもらったし、あなたに私の家族を背負わせて来て言い辛いのですけど・・・・・来年・・・・大学を受験してみたい」
一瞬、驚きましたが、妻には父親の死により妹の事も考えて進学を断念して、家計を助ける為に、私の勤めている会社に就職したという経緯があります。
「裕子も子育てやパートで頑張って来たから俺は構わないが、お母さんは何と言っている?
今まで以上に、子供達の事で世話を掻けるだろうから、俺よりも先ずはお母さんの許可を得なければ」
「実は、お母さんには既に了解を得ているの」
「それなら俺は賛成だ。行けよ。そうは言っても試験に合格したらの話だが」
「本当にいいの?あなた、ありがとう。
小学校の教師なるのが子供の頃からの夢だった。
でもお父さんが死んだ時に諦めたはずだった。
パートは辞めてしまうけど、大学を卒業したら、例え教師は無理でも熟の講師でも何でもして返すから」
私には趣味だと言って暇を見付けては、勉強を続けていたのは、夢を捨て切れなかったのでしょう。
この日から猛勉強が始まり、翌年、妻は見事32歳の女子大生になったのです。
高校の時には勉強ばかりしていたらしく、私と付き合うまで遊びを殆ど知らず、化粧や服装も地味だったのですが、それは女子大生になっても変わらず、ただでさえ一般の学生よりも歳が一回り違う妻が、浮いた存在に成っていないか心配でした。
私は結婚して妻の家に入りました。
それは、妻が高校3年生の夏に父親が急死して、母子家庭だった為に、妻の母と妹の経済面を考えての事です。
名字こそ変えなかっただけで実質婿養子の様な形ですが、妹も妻とよく似ていて可愛く、母も妻を21歳で産んでいた為に若く綺麗で、父親と兄2人の男所帯だった私には、居心地の良い生活でした。
その後2人の子供にも恵まれ、妻は子育てとパートで忙しいながらも、明るく元気一杯の生活を送っていたのですが、下の子供が幼稚園の年長になった時、出張から帰ると妻は暗く元気が有りません。
「何か有ったのか?」
「あなたには妹の結婚費用まで助けてもらったし、あなたに私の家族を背負わせて来て言い辛いのですけど・・・・・来年・・・・大学を受験してみたい」
一瞬、驚きましたが、妻には父親の死により妹の事も考えて進学を断念して、家計を助ける為に、私の勤めている会社に就職したという経緯があります。
「裕子も子育てやパートで頑張って来たから俺は構わないが、お母さんは何と言っている?
今まで以上に、子供達の事で世話を掻けるだろうから、俺よりも先ずはお母さんの許可を得なければ」
「実は、お母さんには既に了解を得ているの」
「それなら俺は賛成だ。行けよ。そうは言っても試験に合格したらの話だが」
「本当にいいの?あなた、ありがとう。
小学校の教師なるのが子供の頃からの夢だった。
でもお父さんが死んだ時に諦めたはずだった。
パートは辞めてしまうけど、大学を卒業したら、例え教師は無理でも熟の講師でも何でもして返すから」
私には趣味だと言って暇を見付けては、勉強を続けていたのは、夢を捨て切れなかったのでしょう。
この日から猛勉強が始まり、翌年、妻は見事32歳の女子大生になったのです。
高校の時には勉強ばかりしていたらしく、私と付き合うまで遊びを殆ど知らず、化粧や服装も地味だったのですが、それは女子大生になっても変わらず、ただでさえ一般の学生よりも歳が一回り違う妻が、浮いた存在に成っていないか心配でした。
「友達は出来ないか?
たまには一緒にお茶を飲むとか、食事をしてくるとか、多少の付き合いはしたらどうだ?
それに、もう少し流行の服を着た方が良くないか。
その位の余裕は有るだろ?」
「友達と言うか、仲間みたいな子達は何人も出来たけど、そんな贅沢はできないわ。あなたやお母さんにも、これ以上迷惑を掛けたくないし」
この時は、逆の心配をする事になるとは考えもしませんでした。
それと言うのも、2年生の夏を過ぎた辺りから、妻の容姿が どんどん変わって行ってしまったのです。
髪を長く伸ばして明るい色に染め、化粧も派手に成った為に見た目5、6歳は若くなりました。
服装も若い娘が着ている様な物に変わり、その上、付き合いだと言って帰りが遅くなる事も度々で、子供を母に任せて、休日に出掛ける事もありましたが、若い時に苦労させた負い目が有るのか、母は何も言いません。
私も、ただでさえ7歳も若い妻が更に若くなり、可愛くて仕方が有りませんでした。
しかし、3年生になると更に派手になっていき、身体のラインを強調した服や、今にもパンティーが見えそうなミニスカートまで穿きだしたので、流石に放ってはおけません。
「おい、34歳で そのスカートは短過ぎないか?それにその胸の大きさを強調した服は何だ?裕子は2人の子供の母親なのだぞ」
「そう?ミニスカートなんて、今は40代の奥さんだって穿いているわよ」
「それにしても短過ぎるだろ。それでは少し屈んだだけで見えてしまうぞ。裕子は変わったな。化粧だって、まるでキャバクラのお姉ちゃんみたいだし」
「似合っていると思うけどなー。それよりも、キャバクラに詳しそうだけれど、行った事が有るの?」
妻は今になって青春を謳歌している様でした。
その後も妻はゼミのコンパなどを理由に、帰宅が遅くなる事が増えて行きます。
そんなある日、飲み会で遅くなって終電に乗り遅れた私がタクシーで帰る途中、我が家から300メートルほど離れた所に止まっていた、白いスポーツカーから妻が降りてくるのを目にしました。
「ごめんなさい。教授も交えてゼミの仲間と食事をしていて、話が盛り上がってしまって、すっかり帰りが遅くなってしまいました」
「そうか。それで、どうやって帰って来た」
「終電に乗り遅れたので、タクシーで帰って来ました。贅沢をしてすみません」
妻が平然と嘘を吐いた事が私にはショックでした。
妻に限って浮気など出来るはずは無いと信じていた私は、この時は、まだ妻を疑う気持ちなど全く無く、ただ嘘を吐かれた事に腹を立てていました。
「そうか。最近はツードアのスポーツタイプのタクシーも有るのだな」
私がそう言い残して寝室に行くと、後を追う様に入って来た妻の目には涙が光っています。
「ごめんなさい。嘘を吐きました。本当はゼミの仲間に送ってもらいました。」
「誰に?」
「・・・清水君。でも変な関係では有りません。3人送ってもらって、たまたま私が最後になっただけです」
「本当か?本当は2人でホテルに行っていたりして」
私は疑ってもいませんでしたが、妻の方が男に送ってもらった事を意識しているようだったので、からかってみると、妻は声を荒げて否定しました。
「ホテルになんか行っていません。彼とは その様な関係では有りません。手を繋いだ事も有りません」
初めて聞いた激しい口調で、逆に2人で会っていたのではないかと勘ぐりましたが、妻の性格や同級生だとすると彼との歳が10歳以上も違う事を考えれば、変な関係に成る事までは考えられず、仮に2人で会っていたとしても、遅い青春を少し楽しんだだけだと、多少大目に見る事にしてしまいました。
しかし、その後も回数は減ったものの、やはり帰宅の遅い日が有り、1週間ほど経つと何故か私とは目を合わさなくなって会話も減り、何かと理由を付けてセックスも拒むようになって行きました。
更に1ヶ月経った頃には、私と同じ部屋にいる事すら避けるように成ってしまい、私が眠るまで子供の部屋にいるので、2人の時間は殆ど有りません。
「どうして俺を避ける?毎日毎日不機嫌そうな顔をして。何か不満が有ったらはっきりと言えよ」
「避けてなんかいません。それに何も不満なんて有りません。ただお願いが・・・・・」
妻のお願いとは、ゼミで旅行に行く事でした。
私が目撃した車の彼も同じゼミだという事も有り、この事を私に言い辛くて悩んでいたのだと また勘違いしてしまい、これで以前の様な明るい妻に戻るのなら、教授や他の生徒も一緒で、2人だけで行く訳では無いのだからと許可してしまいます。
しかし、旅行から帰った妻は明るくなるどころか、更に私を避けるように成ってしまいました。
いくら鈍い私でも、流石に妻に何か有るのでは無いかと疑いました。
(妻に何か有る。浮気か?いや妻に限ってそれは無い。それなら何だ?妻を疑った俺を嫌いに成ったのだろうか?)
私の中で絶えず葛藤が続き、仕事中も考えてしまうようになってしまい、身体の調子が悪いと勘違いした上司や部下から心配されたので、妻との事を はっきりさせようと早退させて貰って、大学の前に車を止めて電話しました。
「こんな時間に、どうかしましたか?」
「ああ、裕子に尋ねたい事が有る。お母さんや子供達には聞かせたくないから、今から会えないか?」
学校まで来ている事を告げずに言うと、妻は何か察したらしく、すぐには返事が出来ずに沈黙が続きます。
「実は、ゼミの教授に資料の整理を手伝って欲しいと言われていて、今日は少し遅くなります。終り次第帰りますから、話は今夜では駄目ですか?」
妻が嘘を吐いていると感じた私は、その場で妻が出て来るのを待っていると、白いスポーツタイプの車が横を通り過ぎて行きました。
その車のリアウインドウには、見覚えの有る大きなステッカーが貼って有ったので、先日の車だと判ったのですが、ウインドウは黒く中がよく見えません。
もしかすると、妻が助手席に乗っているかも知れないと思い、後を追うと駅前のファミレスに入って行ったのですが、予想に反して降りて来たのは真面目そうな若者1人だけでした。
(待ち合わせ?)
どちらにしても普通に電車で帰るなら、妻はここの前の道を通るはずなので、その若者の後ろの席に座ってコーヒーを飲んでいると、後ろから話し声がしました。
「清水じゃないか。今日はここで裕子奥様と待ち合わせか?」
「俺は別に・・・・・・」
「隠すな。清水と裕子奥様が付き合っている事は、もう皆が知っている事だ」
「付き合うだなんて・・・・・・・・」
「隠すなって。この間も2人で旅行に行ったのだろ?偶然高速のドライブインで、清水と裕子奥様を見掛けた奴がいるぞ。その夜、こいつが貸して欲しいCDが有ったので、携帯に電話したそうだが、出なかったらしいな。裕子奥様とアレの最中だったのか?」
するともう1人の若者が。
「何も知らなかったので、電話してしまって悪かったな。
実はその後、携帯に出ないので何か有ったのかと心配で自宅にも電話してしまった。
するとお袋さんが出て、ゼミで旅行に行っていると言うじゃないか。
同じゼミなのに俺だけ退け物にされたと思って、慌てて こいつに電話したら、どうも2人だけのゼミ旅行らしいと聞いたよ」
手は震え、血の気が一気に引いて行きました。
今までに味わった事のない程の屈辱感に襲われ、この清水という若者に対して殺意すら覚えます。
しかし、そんな私の気も知らない若者達は、更に私を奈落の底に突き落すような話を続けました。
「裕子奥様はどうだ?」
「どうだって、何だよ?」
「セックスに決まっているだろ。あのムチムチした身体では、2度や3度逝った位では満足しないだろ?」
「・・・・・・・・・・」
>>次のページへ続く
「どうして俺を避ける?毎日毎日不機嫌そうな顔をして。何か不満が有ったらはっきりと言えよ」
「避けてなんかいません。それに何も不満なんて有りません。ただお願いが・・・・・」
妻のお願いとは、ゼミで旅行に行く事でした。
私が目撃した車の彼も同じゼミだという事も有り、この事を私に言い辛くて悩んでいたのだと また勘違いしてしまい、これで以前の様な明るい妻に戻るのなら、教授や他の生徒も一緒で、2人だけで行く訳では無いのだからと許可してしまいます。
しかし、旅行から帰った妻は明るくなるどころか、更に私を避けるように成ってしまいました。
いくら鈍い私でも、流石に妻に何か有るのでは無いかと疑いました。
(妻に何か有る。浮気か?いや妻に限ってそれは無い。それなら何だ?妻を疑った俺を嫌いに成ったのだろうか?)
私の中で絶えず葛藤が続き、仕事中も考えてしまうようになってしまい、身体の調子が悪いと勘違いした上司や部下から心配されたので、妻との事を はっきりさせようと早退させて貰って、大学の前に車を止めて電話しました。
「こんな時間に、どうかしましたか?」
「ああ、裕子に尋ねたい事が有る。お母さんや子供達には聞かせたくないから、今から会えないか?」
学校まで来ている事を告げずに言うと、妻は何か察したらしく、すぐには返事が出来ずに沈黙が続きます。
「実は、ゼミの教授に資料の整理を手伝って欲しいと言われていて、今日は少し遅くなります。終り次第帰りますから、話は今夜では駄目ですか?」
妻が嘘を吐いていると感じた私は、その場で妻が出て来るのを待っていると、白いスポーツタイプの車が横を通り過ぎて行きました。
その車のリアウインドウには、見覚えの有る大きなステッカーが貼って有ったので、先日の車だと判ったのですが、ウインドウは黒く中がよく見えません。
もしかすると、妻が助手席に乗っているかも知れないと思い、後を追うと駅前のファミレスに入って行ったのですが、予想に反して降りて来たのは真面目そうな若者1人だけでした。
(待ち合わせ?)
どちらにしても普通に電車で帰るなら、妻はここの前の道を通るはずなので、その若者の後ろの席に座ってコーヒーを飲んでいると、後ろから話し声がしました。
「清水じゃないか。今日はここで裕子奥様と待ち合わせか?」
「俺は別に・・・・・・」
「隠すな。清水と裕子奥様が付き合っている事は、もう皆が知っている事だ」
「付き合うだなんて・・・・・・・・」
「隠すなって。この間も2人で旅行に行ったのだろ?偶然高速のドライブインで、清水と裕子奥様を見掛けた奴がいるぞ。その夜、こいつが貸して欲しいCDが有ったので、携帯に電話したそうだが、出なかったらしいな。裕子奥様とアレの最中だったのか?」
するともう1人の若者が。
「何も知らなかったので、電話してしまって悪かったな。
実はその後、携帯に出ないので何か有ったのかと心配で自宅にも電話してしまった。
するとお袋さんが出て、ゼミで旅行に行っていると言うじゃないか。
同じゼミなのに俺だけ退け物にされたと思って、慌てて こいつに電話したら、どうも2人だけのゼミ旅行らしいと聞いたよ」
手は震え、血の気が一気に引いて行きました。
今までに味わった事のない程の屈辱感に襲われ、この清水という若者に対して殺意すら覚えます。
しかし、そんな私の気も知らない若者達は、更に私を奈落の底に突き落すような話を続けました。
「裕子奥様はどうだ?」
「どうだって、何だよ?」
「セックスに決まっているだろ。あのムチムチした身体では、2度や3度逝った位では満足しないだろ?」
「・・・・・・・・・・」
>>次のページへ続く
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