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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:15:20.79 ID:PPg+erii0
立ったら書く
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:21:26.70 ID:PPg+erii0
中学生の頃に父親の洋楽趣味に影響されてギターを始めた。
当時お小遣いなんて月1000円程しか貰っていなかったのでギターを買うために貯金した。
僕は あまりコミュニケーションを取るのが上手ではなかったので友達も少なかったし 遊びに行ってお金を使うなんてことも多くなく、お年玉等含めて半年ほどで そのお金は溜まった。
始めるからには そこそこのギターを買いたいと思って楽器屋で「初めて買うんですが、長く続けられるようなギターが欲しいです」と言った。
今思うと うまく言えてなかったかもしれない。
店員さんのおすすめを聴きながら慎重にギターを選んだ。
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:22:05.37 ID:J2XtuwYq0
ほう
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:29:13.58 ID:PPg+erii0
僕が買ったギターはFenderという有名ギターメーカーの廉価ブランドSquierのストラトキャスターというギターだった。
店員に安いアンプ、チューナー、シールド、ピック等の初心者セットを付けてもらって その時は「最近の楽器屋は太っ腹なんだなあ」とか思っていた。
ギターとを買ったその日は すぐに家に帰ってギターをソフトケースから出して眺めて一緒に買った教則本を一晩読んだ。
学校に行っても休み時間に教則本を読んで ふむふむ言ってみたりしてた。
リア充だったら「えー○○君ギター始めんの〜〜〜?」みたいな話題で盛り上がったのかもしれないが、学校での空気と溶けこむスキルで右に出るものはいないだろう僕は ひとりひたすらに勉強と練習を繰り返した。
今思うと「あいつぼっちのくせにギター始めようとしてんぜプププ」くらい思われていたんじゃないかと死にたくなる。
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:31:32.06 ID:jlyiSRXr0
>>18
良いよねスクワイア
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:33:51.59 ID:PPg+erii0
中学を卒業し高校に入学した。
公立の高校に落ちた。勉強は出来る方だったが、どうも面接で緊張して自分でも何を言っているのかわからない状況になっていたことだけは覚えている。
当然高校でもクラスに馴染めず、ぼっちになった。
高校は進学校でとにかく勉強、勉強という感じだった。
部活動もあったにはあったが1日1時間程度しか活動できず、軽音楽部なんてものはなかった。
ギターを毎日練習し続け夏休みに入り、僕は初めてライブハウスに行ってみようと思った。
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:39:18.11 ID:PPg+erii0
近所に小さなライブハウスがあって、別に何が見たいというわけでもなくスケジュールを確認した。
その日は確かロックバンドのブッキングイベントだったと思う。
ライブハウスに入ったあの日。なんというか、感動していたんだと思う。
音楽を通じて人とコミュニケーションをとって、自分の思いを音に乗せて伝えようとする姿に憧れた。
僕はバンドをしてみたいと初めて思った。
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:44:47.18 ID:PPg+erii0
ライブハウスの隅で1人でコーラを飲んでいると さっきまで演奏していたバンドが楽屋から出てきて、その人たちの周りにはファンであろう人達が集まっていた。
かっこよかったですとか来てよかったですとか、正直すごく羨ましかった。嫉妬した。
その分、僕があの場に立って女の子に囲まれる妄想も大きかった。その時 女の子に声をかけられた。
「このあと、中で打ち上げやるんですけどよかったら来ませんか?」
女の子に声をかけられるなんて滅多になかったので多分「あ、あ、はい・・・・・」と返事してたんだと思う。
なんで僕に声をかけてくれたんだろう。もしかして僕のこと気になってるのかな・・・・・?なんて思った。気持ち悪すぎる。
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:51:54.91 ID:PPg+erii0
当然僕に だけ声をかけてくれたわけじゃなかった。
その子はライブハウスのスタッフで、中にいる人全員に声をかけていた。
打ち上げ自体はすごく楽しかった。大きなテーブルを囲んで笑い合い料理を食べお酒を飲んでいた。
僕はお酒は飲まなかったけど、お酒を飲んでいるんじゃないかっていうくらい頭から何かが沸き上がっていた。
学校での僕の姿なんて知ってる人がいるはずもなく、みんな普通に話しかけてくれたっていう事実が僕を大きく揺さぶった。
さっき声をかけてくれたスタッフ、Uさんとも話した。
「今日はどのバンドを見に来たの?」
「たまたま、ライブハウスに行ってみようと思って・・・・・」
「そうなんだ!楽しかった?」
「はい・・・・・僕もバンドやってみたいなって思いました」
うまく話せていたかは別としてギターを弾いていることや、好きな音楽、いろんなことを話した。
Uさんは20歳の大学生だった。僕は高校生だと思っていた。
Uさんもちょっと気にしているみたいだった。
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 05:58:03.62 ID:PPg+erii0
僕がUさんに興味を持っているのは明らかだった。
ここでライブをしてUさんにライブを見てもらいたい、そう思った。
その日、Uさんに僕の連絡先を教えた。「また来てね」って行ってくれたのがすごく嬉しかった。
翌日、僕はライブハウスの上のスタジオでメンバー募集のチラシをかき集めた。
なるべく歳が離れていない、趣味が合う、怖そうな人がいないという点に注意して探したが、あまり見つからない。
僕の趣味はハードロックだった。
その当時の若い子はハードロックなんて聴かなかった。今もどうかは知らない。
2週間程たった日、Uさんからメールが来た。
「来週ライブハウス主催のセッション会があるんだけど来てみない?僕君のギター聴いてみたいな(顔文字)」
すぐに行きますと返事をした。
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:03:31.56 ID:PPg+erii0
初参加ということで課題曲を1曲やってもらうという話だった。
その日やる曲を教えてもらい。CDショップですぐにその曲の入ってるCDを買った。
その時にやった曲はNOFXというバンドのLinoleumという曲だった。
生まれてはじめてパンクを聴いた。衝撃だった。
特にうまいとも感じないボーカル、雑然とかき鳴らされるギターとベース、めちゃくちゃに速いドラム。
2分少々の曲になんとも言えない衝動を感じ取った。
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:08:48.49 ID:PPg+erii0
当日まで毎日そのCDのを聴いてその曲を弾いた。
曲自体は簡単だったので弾きこなすまでに時間は掛からなかった。
セッション会当日、緊張しながらライブハウスの扉を開いた。
その時一緒に演奏したのはボーカルとベースがAくん、リズムギターはGくん、ドラムはRくん、リードギターが僕だった。
Aくんは高校生で髪を金髪に染めていて正直苦手なタイプだった。
Gくんはあんまり覚えてない。
Rくんはいかにもって感じのチャラチャラした大学生だった。
他の人の演奏を見たときは それはそれは緊張した。
やっぱりみんな慣れてるんだ。
こんな人達の前で演奏して怒られないんだろうか・・・・・。
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:11:57.63 ID:PPg+erii0
ついに自分の番、アンプにギターを繋ぎギターを弾き始めてからは無心だった。
気付いたら終わっていたくらい。
終わった後にAくんに話しかけられた。
「お前結構うまいんだな!なんか自信無さ気だったから大丈夫かよって思ってたけど意外だったわ〜」
「そ、そうかな・・・・・あり、あ、ありがとう・・・・・」
金髪の人ってなんであんなに威圧感あるんだろう。金玉でも握られてるような気分になった。
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:18:21.43 ID:PPg+erii0
その日の打ち上げでAくんにバンドに誘われた。
怖かったけど、とにかく嬉しかった。
僕はやりたいと答えた。
ただ その日のことをこんなにも覚えているのは その後にあった出来事のせいだと思う。
Uさんが演奏の様子を録画していたらしくDVDをくれた。
2003年当時うちにはDVDプレーヤーなんてなかったのでPS2を友達から借りて見た。
愕然とした。
僕は立って弾いてるだけだった。
他のメンバーは音楽に合わせて体を動かしたりしているのに僕だけが明らかに浮いていた。
ステージパフォーマンスというものを初めて考えさせられた。
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:23:11.64 ID:PPg+erii0
夏休みが明けた9月、バンドの顔合わせがあった。
その時のメンバーはベースボーカルAくん、ドラムRくん、ギターが僕の3ピース構成だった。
ジャンルは所謂メロコア、その頃はHi-STANDARDの後継バンドがたくさん出てくる時代で割りと勢いのあるジャンルだった。
その頃 僕はバンドを続けていれば自然にプロにもなって、働かなくても生活できるんじゃないか?ラッキーとか考えてた。
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:30:55.64 ID:PPg+erii0
実際初めて見ると、Aくんが作った曲の原型を僕達が形にしていくというのは相当難しく、練習時間も増えていく。
Aくんの家で夜中にひたすら曲を練って、翌日スタジオであわせてみるとイメージと違ったり、辛かったけど やっぱり楽しかった。
1年程経った。
バイトをしてお金を貯めて たくさんライブもしたし、どんどん自分のイメージが膨らんでいって、もっと もっと色々なところでライブをしたいと思った。
しかし高校2年の夏事件は起こる。
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:35:01.29 ID:PPg+erii0
僕は留年直前まで成績が落ちていた。
2年の夏の時点で留年直前、親と学校で三者面談をした。
とにかく怒られた、夏休み中毎日学校に来て講習を受けろと言われた。
そのことをメンバーに相談しようと決心したスタジオ練習後。
僕達が拠点としているライブハウス、仮にライブハウスKとする。
ライブハウスKでお世話になっている先輩のバンドが かなり大きなライブハウスでライブをするらしい。
そのライブのオープニングアクト(要するに前座)をやってほしいという話が入ってきた。
ライブの日程が9月の頭、あと2ヶ月で音源を作ってライブの日に配ろうという話だった。
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:38:53.11 ID:PPg+erii0
AくんとRくんのキラキラした目を見ていたら、留年直前で夏休みは出れないなんて言い出せなかった。
その日は、「まだ予定がわからないから追々話すよ」なんて行ってはいたけど、僕は悩みに悩んだ。
夏休み練習できないとなると、CDは愚か、ライブすらうまく出来るかどうかあやしい。
本当なら悩むまでもなく学校のほうが大事である。
AくんもRくんもその話をすれば、じゃあ仕方ないな。ライブは断ろう。といってくれると思った。
でも そのことでふたりは、表に出さずとも相当がっかりすると思った。
せっかく僕を拾ってくれたふたりをがっかりさせるなんて絶対にできない、と思った。
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:39:40.67 ID:nrhlwQH10
読んでたら自分とは全然違う軌跡だけど、なんか高校時代を思い出す
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:43:53.90 ID:PPg+erii0
まず僕は親に相談した。
バンドを頑張っていて、夏休みはその活動で講習には出れない。
その高校の所謂留年講習と言うものは留年の可能性がある生徒を集めて、ギリギリ留年を免除しようというもので出なければ留年は確定といってもいい、という話だった。
だからもし留年してしまったとしても、許して欲しい。と話した。
母親は無言で その話を聞いていて、話し終わると「お父さんと相談するから」といった。
僕は話が通じることを願って その日は眠りについた。
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:47:11.72 ID:di7cgVTD0
気になる
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:49:48.88 ID:PPg+erii0
翌日 起きると父親から話があると呼び出された。
怒られた、今までこんなに怒られたことはなかったというくらい怒られた。
父親は音楽が好きだから、許してくれると思っていた。甘かった。
僕は黙って聞いていたが、
「そんなにギターが学業の邪魔をするならギターなんて捨ててやる。持って来い」
の一言で僕は今までにないくらい怒った。
父親と初めて殴り合いの喧嘩をした。
が貧弱な僕は勝てなかった。
父親は僕のギターを折って捨てた。
僕は泣いた。一晩中泣いた。
ギターを捨てられたことより、僕がバンドと出会ってからの変化を父親が認めてくれなかったのが悲しかった。
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:54:13.48 ID:PPg+erii0
翌日僕は生まれて初めて学校をサボって家出した。
まっさきにRくんに電話した。Rくんは大学のために地元からこっちに出てきて彼女と暮らしていた。
結局のところ僕はただの高校生で誰かに頼らなくては生活できないということが悲しかった。
Rくんは理由も聞かずに泊めてくれた。
その優しさもまた痛かった。
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 06:58:41.80 ID:PPg+erii0
Rくんの彼女は時々僕を邪魔そうにみてくるので、そういう時は ちょっと散歩に行ってくるなんて言って3時間くらい公園で暇をつぶしたりした。
1週間後僕は家に帰った。
父親は そのうち戻ってくるだろうという態度だったのか驚かなかった。
母親はひたすらに今までどうしていたのとか、なんでこんなことしたのとか聞いてきた。
その日の晩、僕はバンドのために学校をやめること、高校卒業の歳までは家で貯金をして家をでることを伝えた。
母親は泣いていた。
父親は「勝手にしろ。ただ、いざとなったら親に頼ろうなんてことを考えてるならやめておけ」
と言ったが、何故かその時 僕は自信満々だった。
バンドをやっていれば、生活するお金なんていくらでも手に入る。そう思っていた。
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 07:02:21.66 ID:PPg+erii0
高校を辞めたことはバンドのふたりには言わなかった。
学校はいいの?とか聞かれても、まあ大丈夫だよとか誤魔化したりして。
9月のライブは そこそこに成功して無料配布CDも200枚用意したが、すべて配りきった。
配った時に女の子に「かっこよかったです!」っていわれるのは いい気分になった。
Uさんも「たくさん聞くね!」って言ってくれて何もかもうまく行っているような気分になった。
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 07:08:22.98 ID:PPg+erii0
それから2年ほど経った夏。
Aくんは僕の1つ年上だったので高校を卒業し就職した。20歳。
Rくんの大学は そこそこに有名で就職活動したくねえ〜とかいいつつも就職活動しながらバンドを続けてくれた。
22歳。
僕は家を出てコンビニで夜勤のアルバイトをしながらバンドを続けていた。19歳。
バンドは そこそこに有名になっていた。
地元のライブハウスでは知らない人はいないくらいだった。
ただ自分のイメージしていたほど有名になっているわけでもなく、なんとなくやりきれない気持ちもあった。
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/18(日) 07:13:39.73 ID:PPg+erii0
バンドのコンテストに出ようという話になった。
賞を取ればメジャーデビューにも繋がるという話で、かなりテンションが上がっていた。
結果 そのコンテストでは審査員特別賞を取った。
その年にアルバムのレコーディングに入った。
今まで何度かデモCDを作ったことはあったがプレスしたCDを作るというのは やったことがなかったので完成した時は感動で泣きそうになった。
結局CDは全国に流通し、500枚だかそのくらい売れていたと思う。
>>次のページへ続く
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