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三十路の喪女に彼氏ができたときのお話
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97 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 19:56:10.45 ID:LZSY7jKs.net
私としては、子どもは胃が小さいから間食が必要、というのが世間の常識だと思ってたので、純粋に不思議になってそう聞いたんだった。

だけど それに対するM君の答えは、とても不自然なものだった。

「ま、その時はたまたま、おやつがなかったんだよ。 要するに、こんなもん一ビン舐めちゃうようなアホガキだったってことですなw」

……でもさっき、自分でおやつの習慣がなかったって言ったんじゃん?というツッコミは絶対させない雰囲気で、この会話は終わった。

私としては、おやつのことなんか、どーでもよかった。それより、何故あんなわかりやすい誤魔化しをされたのかが気になった。



98 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 19:56:39.57 ID:LZSY7jKs.net
う誤稿化しをするこが時あった

それまは なんとなーく流してしまっていたけど この会話は、何か私をやたらザワワさ

く考えてみると、子ども時や家の話をしているきに ああやって誤魔化れることが多かった。

そう言えば、以前家族の年の話になったき。彼はの年齢も答えられかったっ

生年日を聞もどろになり、干支を聞たら「忘れた」と言いた

例えば年齢がなるくらいのことは、あ、あると

も家族全、誕生すら全然てこなんてことあるかなあ



99 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 19:57:09.26 ID:LZSY7jKs.net
彼は以前、族とは疎遠になっていた。私はそれ喧嘩でもしかな程度に思ってた

それならそれ、家愚痴くいいんじゃないも、彼には それなか

子どのこ見てテレか、家族旅行でどこ行っ綿か。

こんなことして叱られたとか、すごほしかったオャとか

の田舎はどことかイトコのダレがどーしたとか

M君はそういう話たこがなく 私は彼のバックグウンドを、全然、なんも知らいんだった。

日の話って、子代にあるよう、他愛のない敗談

魔化して途中切り上げなくちゃならないとなんて、別になもないじゃいか

は確。彼は子どや家族の話をするとを、徹底的に避けている





100 :1@\(^o^)/2017/01/03(火) 19:57:54.52 ID:LZSY7jKs.net
考え始めたら、他のいろいろが次々湧き出しきた。

いつもは穏やを絶やさい彼 ふとした瞬間に、ものすごい目をるこ

敏感で、大にビクッ

たまにと黙りこんで無になる

変な奴だー」だけでしてしまおうと婿してたけど、私はずっ、彼への違感をひそかにいてだ。

彼の、よくえばトイック言えば貧し活。

ょっしてあれは子どものころらの使慣なんじゃない

M君の側に張り付いて、正体不明何か。

私はそれを、貧んだと思とした ゲイのではと疑ったりなんか正体を暴こうとしてきた

、その姿見えてきたうな気がした。

待」の二文字かんでいた



101 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 19:58:25.08 ID:LZSY7jKs.net
言いたいことは言っちゃわないと気が済まない私ですが このときばかりは、さすがに慎重になりました。

ここはやっぱり、O君に話を聞くのが一番だと思って さっそく飲み会の時に交換したメアドにメールしてみた。

「M君のことで、ちょっと聞きたいことがあります。M君には内緒にしてほしいんだけど、いいかな?」

その日の夜に「どうぞ」と返信があった。

「M君って、ご家族とは どういう関係なんだろう? 疎遠だって聞いてるけど、喧嘩してたりするの?」

しばらくしてから、「違う」と返ってきた。

「喧嘩じゃないのか…。何があったのか、知ってる?」

「知ってる」とだけ送られてきた。

………電報かよ!



102 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 19:58:54.31 ID:LZSY7jKs.net
「よったらもらないかちょといろいろ、気になっちゃっててさ」

「Mと何かあ

しだけ長いメール送られてき

こで、M君に漠然とした違和感や不感じていること、それは もかし、家族との便係からきてるんじゃないか? と思っているとをしたら。

「ちと話したいら、今度う来て

なご迷惑をおかけには駄目かな?」

「長電の方が迷。それと、Mについてはミさんが詳

え?奥M君親しいの??」


「違う」

あなに?」

「来ばわかる」

メール打つの面でごさるの構えか……

こうして私は、O君宅へお邪魔った



108 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:36:55.03 ID:LZSY7jKs.net
O君の奥さん、Sさんは、四つ年上の美人さんだった。

新婚当時のO君夫妻は、ちょっとしたトラブルを抱えてしまっていた。

その解決にM君の職業知識が役に立ったため、一肌脱いでくれたらしい。

解決までの半年間、ときどきO君夫妻は自宅にM君を招いて手料理を振舞ったりしていたそうだ。

SさんとM君は、そうやって何回か会ったことがある程度の関係。

それなのにSさんがM君に詳しいって、どういうこと? 最初のうち、私にはさっぱりわからなかった。



109 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:37:22.76 ID:LZSY7jKs.net
「喪子さん、共依存ってご存知ですか?」

Sさんの突然の質問から、その日の私の修羅場は始まった。

「………?はい。夫から暴力振るわれても、別れられない妻、みたいなやつですよね?」

「そうです。なんかすごいピンポイントな例えですねー。実は、私がそうなんです」

「え?…えっ!?」

思わずO君に目をやると、

「違〜う」

と心の底から憤慨したような顔をされた。



110 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:38:00.85 ID:LZSY7jKs.net
「あ、私の場合、夫じゃなくて初カレです。それまで優しい人だったのに、同棲した瞬間に豹変って、お決まりのパターンで」

「は、はあ…」

なんて答えていいのかもわからないし、なんで こんな話聞かされてるのかもわからないよ…。

でもSさんは、戸惑ってる私に構わず続けた。

「まあ、知り合って一ヶ月で同棲ってのが浅はかだったんでしょう。

でも当時は、家族に暴力振るう父から逃げたくて早く家を出ようって、それしか考えてなかったんです。

笑っちゃいますよねー。暴力から逃げようとして、別の暴力に自ら飛び込んだわけですから」


…………重い!聞き流すわけにもいかないけど、下手な反応もできないほど、重い!


「わ、笑い事ではないです…」

「あはは、そうですね。変な話してごめんなさいねー、聞きたくなかったら言ってくださいw」

「いえ、そういうわけじゃないですけど…」





111 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:38:23.51 ID:LZSY7jKs.net
「えーとね、つまり何が言いたいかって言うと

喪子さんがMさんに感じた違和感がですね、よくわかるんですよ。

もっとも、身に覚えのある私には、違和感じゃなくて"この人、仲間だ"っていうレーダーが働くと言いますか。

まー俗に言う、同じニオイがするってやつですかね」


「それは、つまり…M君も家庭で暴力を受けていた、と……?」


「暴力かどうかはわかりません。

でも家庭内で蔑ろにされてきた人って、なんとなくピンとくるんです。

初カレも問題のある家庭育ちだったんですけど、たぶん偶然ではなくてピンときたのを恋と勘違いしちゃったんですよね、お互いに」


「こいつ、会って二度めでMの家に問題があること言い当てたんだよ」

O君が口を挟んだ。


「あ、そうか…O君はM君ちがどんなだったか、知ってるんだ?」

「うん、ある程度までは」



112 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:38:49.27 ID:LZSY7jKs.net
O君の話によると、M君の実家の様子は私の想像と違っていた。

かなり裕福で、社会的な地位が高いご両親。

職業柄か人望も厚く、もし悪い噂をする人がいても その人のやっかみだろう、と言われてしまうくらい。一見、誰もが羨むような恵まれた環境。

けれどO君がM君から聞いた生い立ちは、羨ましいとは かけ離れていた。

子どものころ、入退院を繰り返す体の弱いお姉さんに、両親は付きっ切りだった。

それでM君は、物心ついたころには、知人の家に預けられていた。

その知人夫婦には子どもがなかったため、とても可愛がられた。と、なればよかったんだろうけど。

夫婦は、いずれM君を跡取りとして養子に迎えるつもりでいた。となれば、預かっているこの時期に、厳しく躾けなければ。

親元を離されたM君は、"子ども"ではなく"跡取り"として扱われた。



113 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:39:16.08 ID:LZSY7jKs.net
両親はその夫婦に頭が上がらない関係だったM君を養子に出すこと同意いた

けれど、社会的地位がく、体というもをメチャクャ重視人た

「娘病気のために息子を捨てた両親なんて、から後指さされたる。

だから養子のは、M君が大学生から

大人になったら"自分の選択"ということ、有無を言わさずにいる。

、三年でお姉さんの体調したたM君は家に戻され、ようやくらせるにな

けれど既に両親にとって我が子とは、お姉さんだけになって

M君は一かっいるだけの存在でしかかった。



114 :1@\(^o^)/:2017/01/03(火) 20:39:42.33 ID:LZSY7jKs.net
M君かり物して、ある意味大事れた。

お行儀や作法を躾られるのはろん、学業やけでく趣味や交友関係ま厳しく限さ毎日。

M君いわくれは教育というり、だっ貿たそうだ

それも、M君にだて自我は芽生る。

彼は高校受験にわざと失敗し彼にって初めてのった

知人夫婦が望む高校ち、滑り止めの高校に通うことなる。

が、高校生活で、彼は人間的大き長す

でのんびりしだったその校で彼はいか尽で窮屈な立場いられきたかを自覚する。



115 :1@\(^o^)/2017/01/03(火) 20:40:10.94 ID:LZSY7jKs.net
卒業四年間は、O君宅を拠点にしてあち放浪

定職はもん就トしながら食いつぐ。

M君が意図していたかはわらないけ そん簿見限って、知夫婦の方ら養縁組てきた。

子どものころに預けれてから、約20年。M君、これでよやく精的にも家に帰るこができた。

その後、きちん就職し再び家と暮らし始めたM君

O君はやは姿がネッたんと思っていたそう

が、間もなO君はM君から、引っしを伝ってと頼まれ

自立するの年齢なんの不思議もないので、O君も軽く承した。

でもO君は、M君宅ら引き上げるときのご両親ので、悟ったそうだ

私たちお前をてたゃな、心してってたんだ」

れなこの役ず」

M君はすいませんでしたと一ただったそう





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