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何が本当に大事で何が俺に必要か。大事な人が側に居てくれる事がどれほど大切な事か、その時の俺は何も解ってはいなかった。
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136 :熊男45HBJQcJTY :2005/06/27(月) 02:22:36 ID:ReVdRQnb
屋に帰って缶ビーを飲みながら食、けおわるとってイージーライーを見

『アメリってント無野宿してのか?』

『おっ!ジミヘン使われたん俺好きんだよ、おまえパープヘイズって曲っ(ry』、


筋とはあ部分にばかり気を取らつ見ったが、そ時は正直あまないなった

だだっ広いアメリカ大湿楽しうに走映像いると、何年か前に度だけロでツリングした北海道されてくる。

海道のあのっすぐな道を、キャプテン・アメリカとビリーの

女と二人で笑い合がら走る姿を思いは少リした。


んなこで夜更け日の仕事の為に床就いたん彼と一は彼女を抱きせて(ry

・・・そ殿の人生の中、一番長日がようやく終わろう綿た。

づく



161 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/28(火) 22:33:18 ID:ShAy4X2V
秋の日は釣瓶落としと言うが、雪国では秋そのものが釣瓶落とし。

短い秋が終わればすぐ冬だ、そうなればもうバイクは強制的に春まで冬眠になってしまう。


走りだめと言わんばかりの頻度で、休みの度に二人でツーリングに行った。

そして時には かなり遠くまでキャンプをしに行く事もあった。

野宿初体験だった彼女、最初は何をしたらいいかわからず、現場では おろおろするばかり。

だが二回三回と回数を重ねて行く内に、だんだん要領が良くなってきた。

そして雪国の短いシーズンが終わる頃には、テントの設営から撤収までスムーズにこなせるいっぱしの野宿ライダーに成長?していた。


そしてやがて冬が来る、雪国で冬の遊びと言ったらスキー・スノーボードだ。

毎週のように二人でゲレンデに通いつめ、バイクに乗れない時期も それなりに楽しく過ごせていた。


その為さほどバイクに乗れないストレスを感じる事なく、バイクシーズンを目前に控えたていた頃の事。突然俺に、ある転機が訪れた。

つづく



162 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/28(火) 22:38:58 ID:ShAy4X2V
実は当時の俺にはバイクの他に、もう一つのめり込んでいる趣味がある。(登場人物の特定を防ぐため、内容は伏せさせて頂きます)

自分で言うのも何だが、俺はその世界では結構名が通った実力者だった。


そして何の世界でもそうだが、趣味の世界には必ず専門誌があるものだ。

俺は以前その趣味専門誌の編集長とイベントで話した事があり、その時別れ際に名刺を交換していた。

だがここんとこ色々有った俺は もうそんな事はすっかり忘れていたから、その編集長からメールが来た時はびっくりしたものだった。


『ご相談したいことがありまして、いま電話してもいいですか?』、不思議に思いながらも特に断る理由もないので了解の旨を返信すると すぐ携帯が鳴った。

かなりの長電話だったが、要約すると以下の通り。


編集長『熊男さんに是非、〇〇○の〇〇についての原稿をお願いしたいのです!』

俺『えええええ!何でまた俺に、無理ですよそんなの・・・』

編集長『誰に伺っても、○○なら熊男さんしか居ないとおっしゃいますよ!』

俺『・・・少し考えさせてください。』


編集長『よいお返事をお待ちしております!』

ざっとこんな感じだった、しばらく考えたがさっぱり考えがまとまらない。

こんな時には誰かに相談するに限る、俺は夜遅いのにも構わず彼女の部屋に車を走らせた。

つづく



164 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/28(火) 22:53:36 ID:ShAy4X2V
通い慣れたアパートの部屋に着いて、驚いた顔の彼女に事情を説明した。


俺『どうしたらいいと思う?』


彼女『絶対やった方がいい、やるべきよ!いや〜やってください!お願いしますw』


俺『何だよそれ、おまえは編集長の回し者か!』


彼女『だって〜、自分の文章が紙に印刷されて本屋で売られちゃうのよ、素晴らしすぎるわ!』


俺『だっておまえ、俺がDQN工業高校卒の馬鹿だって知ってるだろが・・・』


彼女『そんなのあなたの趣味の事書くのに関係ないわよ、ああ〜んもう!あたしが代わりに書きたい位よw』


俺『是非やってください、お願いしますw』


彼女『おまえは編集長の(ry』


とまあ夫婦漫才のようなやりとりをしながら、俺は思っていた

『・・話が来ただけでこんなんだ、実際の記事になったらどんなに喜ぶんだろうなあ・・』

もっと喜ぶ顔が見たい、もっと喜ばせてあげたい。


人に読んでもらう文章に自信はなかった、でもこのチャンスに新しい事にチャレンジしたい気持ちはもちろんある。

こうして彼女の笑顔に後押しされた俺は、翌日編集長に電話して依頼了解の旨を伝えた。

つづく



167 :774RR:2005/06/28(火) 23:43:42 ID:1AcLNhOk
>熊男さん
乙!!
熊男さんの意外な一面がまた出てきましたな。

どういう趣味なのか、非常に気になります。

具体的に言えなくても、どういうジャンルかぐらいは教えて頂けないですか?

つ[趣味情報誌]


168 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/29(水) 00:38:09 ID:LTzNrUo/
>>167
う〜ん・・・所謂アウトドアスポーツと言うジャンル、てあたりで勘弁してください。

田舎なんで野山で遊ぶしか無いのですw



169 :4RR:2005/06/29(水) 00:54:21 ID:tllR6Q2m
トレッングな?

『ハテッド』を借て見たばかなので、言ってみた


170 :774R:2005/06/29(水) 01:51:57 ID:zRDdvANL
ゲーた。


171 :774RR:2005/06/29(水) 07:38:38 ID:ODGhS1yK
ゲリラリラかっ!


172 :774RR:2005/06/29(水) 08:29:08 ID:FRBxoXy1
木登りと見た。


173 :774RR:2005/06/29(水) 08:58:21 ID:RA6COvZ8
穴掘りなだw


174 :774RR:2005/06/29(水) 11:15:28 ID:e2dRK/dV
狩猟かな。罠を仕掛けて獲物が掛かるのをハァハァ良いながら待つ。

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211 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/30(木) 17:21:15 ID:H48zS4G/
こんばんは、昨夜少し書いてました。

これから誤字脱字の手直ししながらうPします。



212 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/30(木) 17:32:56 ID:H48zS4G/
かの有名なプロレスラー前田日明は、新UWF旗揚げ戦の挨拶で『選ばれし者の恍惚と不安、共に我に有り』。と確かこう言ったものだが、依頼を受けてから原稿に手を付けるまでは俺もそんな感じだった(・・・馬鹿)。

記事の打ち合せの為こっちに出張してきた担当の編集は俺と同い年だった、挨拶もそこそこに企画書なるモノを取り出して説明し始める。


編集『え〜と熊男さんには、○○特集の中で○○○の事を掘り下げて書いて頂く事になります』

その時 初めて知ったのだが その雑誌の記事は、編集部内の会議の段階で かなり細かい内容まで決めてられてしまっていた。

だから極端な言い方をすれば俺のやる事は、渡された粗筋を膨らませて色を付けて清書する作業に過ぎないとも言えた。


俺の中では物書きと言えば薄暗い部屋で、机の上の原稿に向かっていている様が脳裏に浮かぶ。そして産みの苦しみに髪の毛を掻き毟って身悶えする、明治の文豪の様なイメージが有った。

だが少なくともその趣味の雑誌に関してはそんなことはなく、課題に対して提出するレポート程度の物であるような印象を受けた(半日後には覆る)。


一時間程度で打ち合せを終え、その足で図書館に行き必要な調べ物をした。調べおわるとすぐ家に帰り、早速パソコンに向かい原稿を書き始めた。

つづく



215 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/30(木) 19:14:50 ID:H48zS4G/
だがいくら粗筋(企画書)があると言っても、俺はDQN工業卒の筋肉馬鹿に過ぎない。本を読むのは大好きだが、読むのと書くのは大違い(当たり前だ)。

何行も書かない内に机の前には、見かけだけは明治の文豪の様に頭を抱える筋肉馬鹿。実に大変な事を引き受けてしまったと、今更ながらに愕然としてしまっていた。

だが それでも俺には引き受けた責任がある、何回も何十回も書き直しをして一応の形を整えた。

まずはその原稿を、編集やその世界の仲間に見せて意見を聞いてみた。きつい意見も多かったが、手直しを繰り返す内に何とか見れるようになって来た。

ちなみに一番意見がキツかったのは彼女だったのだがw、原稿に編集長のOKが出た時に一番喜んでくれたのも彼女だった。

その後に記事用の写真撮影があり、さらに その一ヵ月後に雑誌が発売された。

つづく



218 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/30(木) 20:59:43 ID:H48zS4G/
そしてついにXディがやってきたw

発売日にはわざわざ仕事を休んで朝から彼女と二人で開店前に本屋に並び、二人で二冊ずつ買って帰った。

俺なりに魂を削った原稿に十数枚の写真、なんとビックリ俺の記事は巻頭特集のトップを飾っていた!

部屋に帰り彼女と二人で並んで奇声を発しながら、雑誌のページをめくっていく。

他の執筆者はみな満面の笑顔の写真だが、俺だけ試合前の前田日明ばりの鋭い顔で写っていた。

俺『うわあ・・・なんて顔で写ってんだよ俺、やっぱ歯を見せて笑えば良かったかなあ?』

彼女『そんな事ないよ!、いい年こいた男のくせにヘラヘラしてる他の連中よりよっぽどいいよ!・・・いい男だね!(はぁと)』


俺『やっぱりそうか、そうだよな!』


彼女『よく頑張ったね、お疲れさま・・・惚れ直しちゃったw』


その日の晩は彼女が洒落た居酒屋に予約を入れてくれていた、二人で祝杯をあげて飲んで飲んで飲みまくった。

実にいい酒だった、普段あまり飲まない彼女もたくさん飲んでいる。

その結果 彼女はきっかり3時間後に酔い潰れた、小さい体をおぶって歩いて部屋に戻る。

その姿を見た通りすがりの連中は、眉を潜めたりくすくす笑ったりしていたが俺は何も気にしない。

今俺が感じている達成感や満足感は、絶対に他人には分からない。それを分け合えるのは、今俺の背中にいる泥酔女だけだ。

部屋に帰ってベッドに寝かせ、となりに潜り込む。

俺『みんなおまえのおかげだ、ありがとう・・・』

彼女『ゔェえ゙ぇ・・・ZZZzz』


最高の一日だった。

つづく



220 :774RR:2005/06/30(木) 21:09:51 ID:4+z8wquP
なぜか心が温まったw


222 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/06/30(木) 21:50:10 ID:H48zS4G/
皆さん支援ありがとうございます、今日はここまでです。

次はまたなるべく近いうちに、おやすみなさい。


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733 :熊男 ◆45HBJQcJTY :2005/07/24(日) 10:38:39 ID:He8l8Mhe
俺の記事の評判は上々だった、雑誌発売と同時にその世界の友人たちから ひっきりなしにGJ!のメールが届いていた。

フィールドに行けば知らない人に声を掛けられたり、一緒に写真に写ってくれと言われたりする様にもなった。

中には初対面の用具メーカーの人から用具サポートの話しまであった、舞い上がった俺は当然の様に二つ返事で話しを受ける事にした。


そして長年愛用した道具を物置に仕舞い込み、誰もが欲しがる最新のウェアとギアを身に纏ってフィールドに出る様になった。

そして俺はこの頃から、この世界の仕事で食って行く事を真剣に考え始めていた。

今考えれば、只の勘違い大馬鹿野郎だ。スター気取りとまでは言わないが、当時の俺は有頂天だった。

だがそっち方面に力を入れるようになると、愛車の2stオフにまたがる時間は殆どなくなる。

たまにはツーリングに行きたいなと彼女と話しつつも、いつしか愛車はチェーンから赤錆が吹く程の間放置されてしまっていた。


その後も俺には毎月のように記事の依頼があり、日々の会社勤めと原稿の締切に追われ超多忙な日々を過ごしていた。

それでも毎日楽しそうにしている俺に、彼女は何度も笑顔で頑張ってねと言ってくれていた。

彼女は何時でも俺の事を思いやってくれていた。

つづく




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