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ブタとチビの話
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33 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 09:54:45.74 ID:1QAad3dBO
どうしようもない衝動が押し寄せたのは、それから二日後のラーメンを食べた後だったと思う。

チョコ喪ナカジャンボ !!!!が食べたい食べたい食べたい

神様の作られた偉大なチョコ、いやアイスいや美味しさのつまったブロック。あいつが食べたくてたまらなくなった。

もう じ〇がりこはニ日前のふて寝の後でヤケ食いで2分ぐらいで無くなった。

でも あのクソオーナーにジャンボのこって言われるようになるのも癪にさわる。

あの お母さんは優しそうだったから言い出しっぺではない。

オーナーがお菓子の悪魔だと確信していた!マチガイナイ(`・ω・´)


でもお菓子の悪魔より、神様の甘美な誘惑の方が勝つわけで…。

昼下がりにコンビニに突入することにした。



34 :1po1la1pTaM :2012/03/23(金) 10:22:27.59 ID:1QAad3dBO
アイスをは ちっと寒くないかい?思わるほど雨がシーシャー降っていた。

傘を片手にポトの上か何度も確認しながらコ向かった

ふぅ、さーよと心言いなの傘立てに傘をした

いやない寒くなコ喪ナカジボチョコ喪ナカャン

時 自が何者であか すっかり忘れていた


目散にのアイスが入ってる魔のガの扉けに

おぉう、ハーゲンもある

迷ってるうにアイたちが冷めてしまう

チョコナカジャンボを取り上げて扉をめた。

ハーゲンまたね、と爽やかに別れを時に誰声が耳入ってた。

「きた、あの子たわよ…」


36 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 10:27:32.04 ID:1QAad3dBO
野良猫でも来ましたかとレジを見ると、パートのおばさんが こっちを見ていた。

途端に じ○がりこ の申し子であることを思い出した。

でも正しいこと(少なくとも自分の体は喜ぶこと)をしているのに、負けたくなかった。

ジャンボが溶けるからお菓子コーナーに直行して、2箱上下に重なって陳列してある じ○がりこ を2箱そのまま持ちあげて水平移動してレジへ向かった。

私は たぶん間違っていない。

恥ずかしいのは この人たちだ!とカッカしながら清算を待った。

後ろめたいのかパートのおばちゃんは ちらちら気まずそうに私の顔を見ている。


それを澄ました顔でスルーして、入れて貰った袋を持ってそのままコンビニを出た。

モナカに包まれているとはいえ、デリケートなアイスとチョコだ。

急いで帰ろう。傘を片手に大股で歩き出した。




37 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 10:38:44.24 ID:uXGPMBZO0
読んでるからがんばって


38 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 10:54:44.60 ID:1QAad3dBO
>>37
ありがとう。気まぐれな更新ですみませぬ。


「○○(←豚の名字)さん」

コンビニの駐車場を歩いていると後ろから声がした。

振り返ると あの子供の母親が入口から飛び出して来た。

雨に濡れますよ!いや濡れてますよッと心の中で叫びながら、自分も近づいた。

傘を頭上に差し出す前に、また頭をぺこっと下げられた。

そして顔を上げて、


「ずっと待てました。いらっしゃらないのでどうしたのかと。やはりこの間の件で息子がご迷惑をお掛けしたので」

「いやいやいやいや!ち、ちがいますよ。今日はジャンボを買いに来てて」

「…え?」

「あのだからその、ダイエットしてたんです!…で小休憩というか、魔がさして今日は」

「はぁ」

なにいってんだ自分。


しかし、 じ○がりこ の申し子だと口を滑らせたこと気にしてるとしたら申し訳ないのでこの苦しい嘘を突き通そうと思った。

「濡れますから!もう気にしないでください。私もこちらでトイレ貸して頂いたことがありますし」

店の中へ戻るよう促すように言った。

「いえ、でも。…次はいつ来られますか?」

「え。…えっと、」

「もう来ませんか?」

「いえッいえ行きます、じゃなくて来ますよ!んーまだあの痩せてる途中なので、ふ二日後かその次の日ぐらいでしょうか」

「お仕事は…?」

「ン"。いやっえーいやぁはい」

「……すみません。ではまたいらした時に声掛けさせて頂きます」

「あっはい」

「引き留めてごめんなさい。」

「いえいえいえ、で、では!」

何故もっと大人の対応というのが出来ないのだろう(´・ω・`)

もやもやした気持ちのまま家へと急いだ。


39 :名もき被774号+:2012/03/23(金) 10:58:17.76 ID:1QAad3dBO
すみません、ここ本当に小休憩に入

た書いたらぐれにあげますので待たず思いたらてください。


40 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 11:02:50.95 ID:uXGPMBZO0
おつかれさま

楽しみにしてる


41 :名も無き被検体774号+:2012/03/23(金) 11:11:18.88 ID:itNU9YLA0
お疲れー みてるよー

今まだ24歳の時の話し?少年にであってから、数ヶ月くらい?





42 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 12:07:11.09 ID:1QAad3dBO
>>41
まだ24です。

出会って一週間そこらの話です。



45 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 20:07:37.86 ID:1QAad3dBO
ふ・つ・か・ご

膀胱をパンパンにした律儀な豚はこの前と同じ時間にコンビニへ行った。

流れで約束したとはいえ、その約束を故意に忘れるぐらい日々忙しさに駆られることもなく、寧ろコンビニに行くというのが久しぶりに入った予定なわけで。

…だが正直、トイレ事件のことは もうどうでも良かった。

本当にもう忘れて気にしないでくれと思っていた。

スムーズに記憶から洗い流して貰うために、作戦を立てた。

コンビニに飛び込んであの女性の姿を確認したら、トイレ貸して貰おう。

はーあ たすかりました。

これでおあいこですね(o^∀^o)ワスレロヨー

とこうくるわけだ。

なので目覚めに行ったきりトイレは保留にしていたのだ。



47 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 21:35:05.90 ID:1QAad3dBO
この日は お菓子だけでなく母から頼まれていた香典袋も買う予定だった。

何でも父の会社の上司の奥さんの妹さんが亡くなられたとか(遠っ)いつ何時どんな不幸が起こるか分からない世の中、コンビニは本当にお利口さん。

駐車場で意識して視線を配ると例の軽自動車が一番隅に停まっていた。


自動ドアを跨いで店内に入ると、レジで接客中の彼女を見つけた。

そわそわしながら文房具コーナーへ行き香典袋を取り、こそこそお菓子コーナーへ向かった。

いつからこんなに居心地の悪い空間になったんだろう…今までは自分の庭のように気楽に満喫していたのに。

ふぅ、とため息を付いて、膀胱の違和感を思い出した。

けれど いざとなると、豚の横顔に刺さる視線が痛い。

誰も見てないかもしれないけど、それでも落ち着かない。

やっぱトイレはいいや。


気分が乗らなかったので じ○がりこ とポッキーだけ手に取り、レジへ向かった。

カウンターの向こうで豚を待ち構えるように彼女がこちらを見ている。

少し笑顔を作って軽く頭を下げながらお菓子と香典を置いた。



48 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 21:39:40.66 ID:1QAad3dBO
彼女は私の目を見て微笑んで はっきりと頷いて見せた。

ふぬぬ???と思っていると、屈んでカウンターの下から何やら取り出して一緒に袋に入れた。

ぽかんとした顔になって彼女を見ると、遠慮がちにやわらかく笑って

「もしお口に合わなかったら捨てて結構ですので」

「…。……ありがとうございます」

と私は言って、優しい笑顔をひきつった顔で見つめて袋を受け取った。

一刻も早く出たかったので、頭の隅でまぁいいかと思い抵抗しなかった。


この時の豚には理性が消えかけていた。

遠慮する余裕がなく、尿意が差し迫ってきていた。

今思えば感じが悪かったと思うが、そのまま軽い会釈をしてコンビニを出た。

やはりコンビニのトイレは借りれなかった。


彼女に以前トイレを借りたことがあると言ったあれは実は嘘だった。

…だって家近いし大人だし豚だし恥ずかしいし。

本当はコンビニのトイレなど一度も借りたことが無かった。


通りの向こうに視線を一直線に向けて、全身に力を入れながら競歩のように走らずに歩いた。

ガサガサ袋を鳴らしながら家路へと帰った。

用を足した後にいつもの豚に戻っていた。

袋を開けるのをためらってしまう(´・@・`)



49 :1 ◆yq3nyLskLY :2012/03/23(金) 22:02:36.56 ID:1QAad3dBO
自分の部屋に入ると、お菓子を置くには十分なサイズのミニテーブルに袋の中身をぶちまけてみた。

香典、ポッキー、じ○が、…そして透明な袋に入った上品そうな見た目のマドレーヌが入っていた。恐らく手作りだろうと思われた。

おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…


一通り料理が出来るとはいえ、ケーキやクッキーなどの時間が掛かるお菓子は作ったことがない。

作ったら即食べるのが豚の流儀なので、オーブンの前で何時間も待っているのなんて出来ないのである。

いてもたってもいられなくなり香典袋を取って部屋を出た。

父の小さな書斎の部屋の机に、すちゃっと香典を投げ込むと そのまま玄関に向かって家を出た。


ンダッダッダダダッ

軽く息を弾ませながらコンビニに入ると、レジの前に客はいなく、不思議そうな顔で彼女が私を見ていた。

レジの前に行こうとすると、彼女がカウンターから素早く出てきてくれた。

「あ、あの、」

「…?」

困惑した顔でとりあえず息の荒い豚を宥めるように優しく肩を触ってくれた。

「ありがとうございます。さっきちゃんと言えなかったので」

と今度は はっきりと彼女の顔を見て言った。


すると彼女は表情を崩した感じで笑ってくれて、

「まぁ。わざわざ、ありがとう」と言ってくれた。

「あ、あ…じゃあ、まだ食べてないので失礼します」

と言い恥ずかしくてバタバタと店を出て、来た道をまた走って戻って行った。

彼女が焼いてくれたマドレーヌはそりゃあもう美味しかった。

スナック菓子は勢いでサクサクいくが、マドレーヌはじっくり味わって頂いた。あーざぁいまッす。




>>次のページへ続く





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