三学期
冬休み中にSさんにも、
同じクラスの彼氏ができたことを知る
結局 石田を好きになった人は自分以外みんな
幸せになってて、自分もそろそろこの
友達以上恋人未満みたいなあいまいな関係を
抜けだそうとバレンタインに告白を決意
ライバルが全員いなくなったのと、
前よりも石田が話しかけてくる回数が
多くなってきたこともあってか、
期待値はどんどん高まっていた
また勝手に思い上がって、
前回の失敗を忘れてしまっていたのに
告白までの期間は自分でもびっくりするくらい冷静だった
さあ、盛り上がってまいりました!
で、バレンタイン当日
私の隠し切れていない石田好き好きオーラに
クラスの大半の人は気付いていて、
(石田も気付いていたと思う)
放課後になるまでの時間色んな人が
「頑張れよwww」って声をかけてくれた
帰りのホームルームの前に石田に
「話あるから3分時間ちょうだい」と言う
石田は普段さっさか帰ってしまうので
引き留める必要があった
なぜ3分だったのかは自分でも謎に思う
「何分でもいいよ」と言ってくれたし、
向こうも私が何を言おうとしてるか
分かってたはずだから
もしかして、って浮かれてた。
慢心しすぎてたんだ。
嫌な予感
ホームルームが終わって、さあ言うぞ、
って立ちあがった瞬間、校内放送が。
その日は雪が降っていたんだが、
どうやら警報が発令されたようですぐに帰れとのこと
出鼻をくじかれた気分だったが、
気を取り直して石田を見る
石田、鞄背負って傘手に取ってる。帰る気満々。
ちょちょちょ待ってくれるんじゃないんですか、と
焦りながら男子の集団の中から石田を呼び出す
この時アホな奴らがいて吹雪いてるっていうのに
窓を全開にしてるんだわ
寒いし風吹くし雪つくし、石田帰りたいオーラMAX
私もぶっちゃけ帰りたい
石田「雪降ってるからはやくしてくれない?」
お前さっきと言ってること違うじゃねーか!!
って思いつつ呑み込んで、ついに告白
よくこの空気で告白する気になったな自分
私「気付いてたと思うけど、ずっと石田のこと好きでした」
告白前の冷静さが嘘みたいに緊張して、
声震えながらもやっと伝えられた。
これどうぞ、とお菓子を渡す。
石田、「あざっす」とだけ言って帰ろうとする。
いやいやいやいやだから待てと。
返事を聞かなきゃいつまでも引きずる気がして、
というか今までのこともあるしまた絶対引きずるけど、
とりあえず返事が欲しいと伝える。
一言だけ、「ごめん」。
ああぁぁあぁあ
気がないなら
連絡してくんなよクソが!!!