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「機械と少年」
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192 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/12(火) 01:10:51.15 ID:f8GWKAVFP
格納庫

ウェルス「で、その敵のヴィントはどうしろって?」

ゴート「特にリクエストはない。破壊してもいいらしい」

ドレッド「噂じゃぁもうV2が量産体制だとか聞くしな」

V2はVT2の完成系でテストのTが抜けている

ウェルス「ソルダート壊れちまったし早くそのV2が欲しいぜ」

ドレッド「お前はまたすぐ壊すだろ」

ウェルス「そんなことねぇって!毎日磨くし点検もやる!」

ガイウス「子供がペットを買うときみたいだ・・・」

ミーラ「プッ・・・!確かに」

ウェルスがわーわードレッドに話しかけている間にも
俺は敵のVT2を封じる策を考えていた

ゴート「・・・不安か?」

勇「え?」

ゴート「そんな風に見えた。・・・心配するな。お前は強い」

そんな風に言われると照れるがそれより

勇「俺、今そんな顔してましたか?」

ゴート「顔ってよりオーラって感じだな。ソワソワしてすこし挙動不審だ」

不安は・・・ある
向こうもVT2を使うんだ
でも勝ち負けの不安は殆どない
なんだこの得体の知れない不安は?




---------------------------------------------------------




198 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/13(水) 01:15:36.28 ID:ejYfc/tzP
スティーア周辺のとある砂漠

盗賊A「本当にここにあんのかよ・・・!!」

レイト「ある・・・って聞いたんだ!うだうだ言わずに探せ!」

盗賊B「でもこんな砂だらけのとこに本当にお宝なんてあるのかよ・・・」

レイト「もし噂の赤いEJを手に入れてば俺たちは億万長者だ!」

盗賊A「でもそれってただのEJなんだろ?」

レイト「ただのじゃない!見つければ機械軍だろうが
    人類軍だろうがよだれを垂らしながら欲しがるすっげぇお宝だ!」


レイトは赤いEJがどれほどの価値があるのか知っていた
もし見つかればこの戦争を終わらすことすらできる事も
しかしレイトには戦争なんて時代の一つにしか過ぎない
ぶっちゃけ関係ないのだ


レイト「以前にこの辺りで民間の研究施設がEJの採掘と研究をしていたらしい」

盗賊A「その話いいす・・・もう散々聞いたから」

レイト「とにかくこの辺りなんだ!」

1台のVT2と1台のシュトロームの旧型が砂漠を走る



199 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/13(水) 01:20:47.26 ID:ejYfc/tzP
手当たり次第に近くの町の研究施設を
襲撃することも考えたがそんな場所に探し物があるとは思えない

盗賊A「てかよ、食料も残り少ないぜ?」

盗賊B「またどっかの輸送車襲うか?」

レイト「その前に探し物が見つかれば帰れるがな」

廃墟はたくさん調べたがどれも手がかり無しだ

レイト(もしかして上手く沈められたか・・・?)

砂漠では廃墟を地面に沈める事など一晩で出来てしまう
まぁそれなりの機材が必要だが

盗賊B「レイト・・・そろっと休憩・・・!」

レイト「もうかよ」

盗賊A「でももう3時間もぶっ続けで動き回ってるしよぉ・・・」

レイト「しゃぁねぇな・・・あそこの廃墟で一服な」

盗賊AB「よっしゃ!」



200 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/13(水) 01:26:30.61 ID:ejYfc/tzP
適当に一番崩れる心配のなさそうな建物に入る

盗賊A「ひゃぁ〜きったねぇな」

窓ガラスはフレームのみが残りそこから砂が
屋内に吹き込んでいるようだ

レイト「少し休めればそれでいい」

盗賊B「おーい!!こっち来いよ!!」

奥の部屋から盗賊Bが呼んでいる

盗賊A「どうした?」

盗賊B「ロボだ!旧型だけどな!」

レイト「ロボ?」

少し興味が わき奥に入る
そこには地面に横たわる首のない旧型のロボットがあった

レイト「随分と古いな」

盗賊A「これ、持って帰ったら高く売れるか?」

盗賊B「ぶっ壊れてるしオンボロだし安いだろ」

レイト「まぁ手ぶらよりましか」

盗賊A「よし!んじゃぁこいつ頂いて行こうぜ」

3人がかりでシュトロームにロボットを積み込む
旧型とはいえロボットは高価だ
少なくともこの数日のバイト代くらいにはなる



202 :名も無き被検体774号+:2013/11/13(水) 08:20:30.94 ID:BTLQNN3R0
リートか?



216 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/15(金) 00:27:49.16 ID:Z8y3I0YqP
盗賊A「ん?何か来るぜ?」

レイト「最近しつこい軍の奴らだろう。ずらかるぜ」

ヴィントを起動させ その場から離れようとした時

盗賊B「ま、マジかよ!?」

レイト「どうした?」

盗賊B「もう直ぐそこに・・・!」

何かがレイトのすぐ横をかすめた
厳密には直撃コースだったが間一髪でレイトが避けた
遅れて爆音がやってくる

レイト「何だ!?」

土煙をあげて方向転換しこちらに迫ってくるのは

盗賊A「あ、青い新型ヴィント!?」

レイト「あいつは!」

レイトもすかさずヴィントを走らせて応戦する

勇「今度は何が狙いだ!?」

レイト「へっ!お前に教える義理はねぇぜ!!」

一定の距離を保ちながらお互いガトリングやライフルで撃ち合う

盗賊A「は、始まっちまった」

盗賊B「さっさと帰ろうぜ!あいつはレイトに任せてさ!」

ゴート「残念だがお前らも逃がすわけにはいかない」

盗賊B「ひぃっ!?」

既に4機のヴィントに包囲された盗賊ABはおとなしく投降した



217 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/11/15(金) 00:36:00.11 ID:Z8y3I0YqP
レイト「そりゃっ!」

ワイヤーが撃ち出され勇のヴィントを襲う
勇はスラスターを巧みに操り最低限の機動でそれを回避する
ワイヤーが砂の地面に突き刺さる

勇「その装備はこのフィールドには適さないと思うが?」

レイト「なんだと?」

ワイヤーを巻き取る力で急加速しようとしていたレイトだったが
ワイヤーがあっさり地面から抜けてしまう

レイト「マジかよ」

勇のヴィントの突撃を辛うじて避けたが
装甲を一部切り裂かれた

レイト「ここはお前のホームグランドだったな」

勇「今度こそケリをつけてやる」

勇が突撃してそれをレイトがギリギリでかわす
速さにおいて優っている勇のヴィントが
地形と一撃離脱の戦法で優位に立っていた

レイト「調子に・・・乗るんじゃねぇ!!」


レイトは勇のヴィントがすれ違う瞬間に
ワイヤーを後方に発射した
ワイヤーは見事にヴィントの装甲に突き刺さる

レイト「捕まえたぜ!」

勇「っ!」

ワイヤーの放電を食らえば
ヴィントぼスラスターに誘電して爆発する

レイト「これで終わりだぜ!!」



>>次のページへ続く
 
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