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叶わない夢を見続ける少年の物語

 



http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1642923619/


1 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:40:19.701 ID:bBdKFIo+0.net
皆は、自分の将来の夢は何かって考えたことはあるか?

例えば無邪気な小学生なんかは、城のお姫様になりたいとか仮面ライダーになりたいとか、考えたことがあるんじゃないかな。

たとえそれがありえない事だとしても、それを信じて疑わない自分がいるんだよな。

でも、それってなんか可哀そうだよな。




2 :以下、?ちゃんねるかVIPがお送りします2022/01/23(日) 16:41:04.874 ID:bBdKFIo+0.net
のころ、俺人生るものをるのが好きった。

れを何かすことれが未来を書き記す魔法のみたいになってよかったから。

恥ずかしい思い出

でも、に俺のい出の一つだったりする。



5 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:42:21.174 ID:bBdKFIo+0.net
そんな見てるだけでも恥ずかしくなる俺なんだが、その計画表はいたって真面目で現実味のあふれるものだった。

高校では何をして、どんな大学に行って、こういう仕事について。

それらはもうすでに、俺の中で確定していたことだった。

例えば、俺の将来の夢はパイロットになることだった。



6 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:43:36.305 ID:bBdKFIo+0.net
すごい現実的な話になっちまうんだがな。

まず、パイロットになるためにはいくつかの道がある。

そん中で俺は一番可能性の高い、航空学校の道を選んだんだ。

その航空学校の入学試験で必要なことって何だとおもう?

意外にも、大学で習うレベルの物理やら何やらと、英語力の二種類なんだ。

まあ後は身体検査だったり面接だったり。

だから俺は大学こそ決まってなかったものの、物理の道には進もうと決めていた。

ちなみに、文系の人でも全然可能性はあるから、絶対に物理の道に進まなければいけないわけじゃないんだけどね。



7 :以下、ゃんねるからVIPがお送り:2022/01/23(日) 16:44:22.513 ID:bBdKFIo+0.net
語は苦ったな

も、学で習う英語たかしれてるん

からは高校で1学することも視入れんだ

校で留って言うと結しいとなのもしれないけ理由なてそんなもんさ。






8 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:45:07.228 ID:bBdKFIo+0.net
こんな感じ。

まず最初に一番でっかい夢を立てて、それを成し遂げるために必要なことをリストアップしていく、みたいな。

これは自分でも驚いたんだけどね、その人生計画表はなんと50ページにまで及んだんだ。

俺の本気ってなかなかすげえだろ?

パイロットになれなかったら自殺してやるよw



9 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:45:53.879 ID:bBdKFIo+0.net
大学生になったころ、俺には彼女がいた。

彼女は俺とサークルが一緒で、俺が大学2年の時に告白されたんだ。

中学生のころ告白に失敗してから、恋人なんて作ろうともしていなかったんだけどな。

好きって言われたら、好きになっちまうだろ。



10 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:46:59.495 ID:bBdKFIo+0.net
一方で問題もあった。

あと一年で大学卒業って時だったんだがな、俺は彼女と別れるか必死に悩んだんだ。

航空学校に行くためには勉強が必要だ。


しかも、航空学校って全国に3つしかキャンパスおいてないのな。

大学卒業後は遠距離になっちゃうんだ。

でも、彼女は俺の勉強を応援してくれた。

家も航空学校の近くに引っ越すなんて言い出すのな。

なんて無茶な、なんて思ってたりしたんだけど、彼女本当に親説得させちゃって。


嬉しかったけど、少し困ったかな。



11 :以下、ゃんねVIPがお送:2022/01/23(日) 16:48:00.622 ID:bBdKFIo+0.net
婿の航空学校受験も迫ってきて、俺は勉強と健康維持のための運動かった。

彼女と会うんてないに思えたが、女はの日ある30分のランニングにきてくれた。

つくづく、彼女を持ったなんて思っちよ。


件が起きた

はいもみたいとラングをてたんだ

して次についた時には病のベットに寝ていた。



12 :以ちゃねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:48:46.959 ID:bBdKFIo+0.net
「は…」

な声とに俺は体を起こした。

全身走る

俺の様子づいた彼女が「寝てないとだめ」って言って、そ寝かせてた。

まいち呑み込い俺に、彼女は丁寧に説明してくれた。



14 :下、?VIPがします:2022/01/23(日) 16:50:02.116 ID:bBdKFIo+0.net
、俺はランニング中トラにはねれたようだっ

的に頭は強く打ってなくて、脳に障害が残い。

やっぱりけがは避かったみたいで、右腕と肋骨をずつ折ったらい。

なるほさっきの激痛はそれか



15 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:51:15.331 ID:bBdKFIo+0.net
幸い、それは3か月で全治するって言われたから安心した。

今年の航空学校受験は多分無理だけど、俺はまだ22歳だから、年齢制限までにあと2回受験のチャンスがある。

何より、生きてて本当に良かった。

「トラックにひかれるなんて災難だな。でも生きててよかったよw」

俺は冗談まじりに言ったんだ。

でも彼女はすごい悲しそうな顔をして、ただうつむいているんだよ。



16 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:52:46.090 ID:bBdKFIo+0.net
「あ…」

「気がついたかいシオン君。」

彼女がなにかを言い出したが、そのタイミングで医師が入ってきた。

「楽にしてていいよ。ところで、そこの彼女さんから話はきいたかい?」

「あ、はい。だいたいは。なんでも、軽トラックにはねられたとか。」

「うん。軽トラックは速度制限を無視して走行していたんだ。それにはねられて死ななかったのは、不幸中の幸いだね。」

「そうっすね。治療ありがとうございます。」

「あー、そのことなんだけど…」

「ん?どうしたんですか?」



17 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:53:48.898 ID:bBdKFIo+0.net
「君の右足、もう動きそうにないんだ…」

「へ?」

俺は医者から告げられた一言に呆然とした。

右足が、動かない…?

俺は右足を動かそうとした。

確かに動かない。

俺が右足を動かそうと格闘していると、医者から説明された。






18 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:54:46.857 ID:bBdKFIo+0.net
「複雑骨折の一種だ…君の右膝の関節はもうくっつくことはないんだ…」

「…」

正直言葉が出なかった。

「そうですか」なんて言ったりしたものの、頭は理解していなかった。

とりあえず、俺はいったん病室に一人にしてもらったんだ。



19 :下、?ちんねるからVIPがます:2022/01/23(日) 16:55:56.050 ID:bBdKFIo+0.net
しば経って、俺はよ現実け入れはじ湿た。

婿う…動かないか。

そっ

足、もう動いのか。

そっ

いきなり呼吸姿がでくなっかとえば分の涙を鼻から吸い込んでしまったづいた。



21 :以下、?ちゃんねるからVIPが送りします:2022/01/23(日) 16:57:18.615 ID:bBdKFIo+0.net
らくして、退院した。

院中の記なんてほとんどてなよ。

とにかな人調別れを告げようと思っんだ。手紙で

俺の夢決して叶わいものになってしまった

何もやるない。

これ、何かしようと思えな

半端きながらたが故に、今後自な生活をることになるん稿

わない続けくらいら、死にきってした方が数もマシだと思てしまっんだ。



22 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:58:36.303 ID:bBdKFIo+0.net
手紙では、一人一人に今までの感謝を告げた。

そして、一人一人に謝った。

俺を一生懸命育ててくれた両親に。

俺の背中を見て育ち、俺と長い時間すごしてきた妹と弟に。

俺を好きになってくれて、どこまでもついてきてくれようとした彼女に…



23 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 16:59:41.014 ID:bBdKFIo+0.net
俺は手紙を書きながら、自分の性格はどうしようもなく糞だなって改めて思った。

俺が死ねばみんなが悲しむって分かってる。

でも…

なんの楽しみもないこの世界で生きながらえることができるほど、俺は強くないんだよ。

ごめん、皆。

俺は最低なわがまま野郎だ。



24 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 17:00:57.663 ID:bBdKFIo+0.net
これで、全員か。

俺は手紙を書き終えた。

ふと机の角を見ると、まだ何も書かれていない便箋が一枚残っているのが見えた。

せっかくだから使い切るか。

とは思ったものの、もう大切な人なんて……

「…」

あと一人だけ、いるな。

俺は紙にペンを走らせた。

『 Dear John…



25 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 17:02:14.170 ID:bBdKFIo+0.net
話は少しだけ遡る。


俺は人生計画の通り、本当に高校で留学しちまったんだよ。

あまり裕福な家計ではないのに、金を出してくれた両親にはホントに感謝してる。

俺は最初、留学行くことにあんまり重み?みたいなのを感じてなかったんだよ。

ちょっと一年間アメリカ行ってくるわw みたいな。

でも、留学はそんな、一言で完結させることなんかできないくらい特別な思い出なんだ。



26 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2022/01/23(日) 17:03:24.859 ID:bBdKFIo+0.net
留学生はホストファミリーを選べないって知ってたか?

基本的に、どこかしらのホストファミリーが自分を選んでくれるのを待つんだ。

そのために自分の戸籍やら紹介文やらを書いて提出するんだが、その必須項目の一つに、「なんで留学したいとおもったのか」っていうのがあるわけだ。


そこで俺はストレートにこう書いた。

「パイロットになるにあたって必要な英語力を上げるために留学を決意しました」ってね。

たちまちそれを見た、一つのファミリーによって俺の留学先は決定された。





>>次のページへ続く


 

 

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カテゴリー:読み物  |  タグ:すっきりした話, 青春, これはすごい,
 

 
 
 
 
 

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