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風俗嬢だった過去を持つ彼女が語った衝撃的な体験談
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486 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 00:20:24.78 ID:vFqVo2l70
俺は何か忘れてる。見逃した何かがある。

それが何なのか俺が気付くのと、マドカがそれに関して言及するのは、ほぼ同じタイミングだった。


「また明日呼ぶって。そう言われたの…」

「!?」

「このくらいの時間にまた予約入れるから、それまで考えておいてって」

「・・・。」

「しかも その3万は預けていくから。足りなければもっと持ってくるって」

「・・・。」

マドカは何度も何度も困ります、ってお金を突き返したそうだが、ソイツは受け取らなかったそうだ。

「もし、答えがどうしてもNOならば、明日はお金を返してもらったらすぐ帰る」

「・・・。」

「とも言ってた。私は今返事します、NOです。って何度も言ったんだ…」

「・・・。」

「でも、その日だって、100分コースのお金もらって何もしてなかったから…」

「うん…」

「あんまり強く言えないような、そんな負い目もあって…」

「うんうん…」


マドカは完全にソイツの術中にハマった。

12時間コースで何もしない客だっていることすら忘れてる。



487 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 00:23:51.80 ID:vFqVo2l70
「時間はまだ15分くらい残ってるはずなのに帰っちゃった…」

「へー」

「お金持って追いかけたんだけど、おっぱい丸出し…で途中で無理だった…w」

「あいw」


翌日に呼ぶっていうのも用意周到な作戦だったのだろう。

金には間違いなく余裕がある客。

心に余裕があるかはわからないが、経験豊富なノウハウは蓄えてる。

もしマドカを気に入らなければ、この日テキトーにプレイをして去る、そういうこともありえたのだろう。

ところが、ソイツ的にマドカはホームランだったらしく、全てを明日に託したってことか…。

いや、託すだなんて、そんな神頼み的なものではない。しっかりと緻密な計算の上で、マドカを攻略したのだ。

その攻略は、細部にわたって完璧なものだったのか、アフターフォローもしっかりしてたと見える。

なぜなら、数年後のマドカが、たいして悪びれる風でもなく、こうして俺に話しているのだから。

口説き落とされたんじゃない、私は お金を稼ぐために割り切って関係を結んだんだ。

そう思い込んだことで、マドカは、決して正しくはない自分を正当化することに成功して今日に至るのだ。



495 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 15:55:56.21 ID:g+40Vm2Z0
ソイツが部屋を去っていった、ってとこまで聞いて、タバコに火を灯す。

マドカの部屋では極力吸わないように、吸うとしても換気扇の下で、って決められていたのだが、この時は堂々と煙を吐き出した。

マドカもそれに関して、何も言わなかった。

どうしようもない焦燥感。

言うまでもなく、マドカが とうとう一線を超えてしまうことに対して。

そしてそれを詳細に知ることができるってことに興奮を隠せない自分への焦り。と、同時に心のどこかで安堵。

その日初めて会った男が100分以内にマドカをセックスまで持ち込んだわけじゃない、ってことで俺のプライドが辛うじて保たれたかのような、そんなくだらない感情。

ページを先に進めようとするマドカを制して、タバコを根元まで吸い尽くした。



496 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 15:57:37.80 ID:g+40Vm2Z0
「次の日休むとか、ソイツをNGにしちゃうとか、そういう選択肢はなかったの?」

「・・・。」

マドカはすぐに口を開くことはなく、そうなることはなんとなく俺もわかってはいた。

「金か…」

「うん…」

ここで言う「金」とは、2種類の意味があったと思うんだ。

ひとつは、1万円札3枚がマドカの手元にあるという事実。

もうひとつは、マドカが目標金額を稼がなければいけないという現実。

はたしてマドカがどっちの意味で返事をしたのかは、今でも俺にはわからない。

マドカの手元には、前夜3枚の紙幣が残っていたわけで。その金をきっちり突っ返してさえいれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。

時間はかかるかもしれないが、マドカ嬢のうなぎ昇りの人気を考えれば、基本プレイと正規の料金だけで、目標金額を達成するのは間違いなかっただろうに。



498 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 16:20:00.88 ID:g+40Vm2Z0
そして「金か…」「うん…」って言葉のやりとりには、俺をジワジワと興奮させるもう一つ裏の意味も、2種類、隠れていることに気付いていた。

ひとつは、マドカの返事が、手元に残った3枚の紙幣という事実を指しての返事だった場合。

マドカの懐に納まるのか、あの客の財布へと返却されるのか、その行方が気になるところ。

その行方は、いわばマドカの心の行方であり、マドカ嬢としての今後の在り方に直結する。

あの客をNGにしなかったのは、NGにしたらお金を返す機会をも失うと考えた?

次の日も休むことなく出勤し、あの客の待つ部屋へと再び足を踏み入れたのは、金を返すため?ロクにプレーもせず帰ってしまった客に、せめて今度は満足を与えなければと使命に駆られた?それとも…?

きちんとした話し合いと手順を踏まえた上で、3万円を受け取るために もう一度会いに行った?それはつまり、ハナっから抱かれるつもりで会いに行ったわけで、それはそれで…微妙に…イイ…。

いやダメだろ…。



499 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 16:21:04.19 ID:g+40Vm2Z0
もうひとつは、マドカの返事が、目標金額を稼がなければいけないという現実を指しての返事だった場合。

これはとてもわかりやすくていい。

より効率よく短期間で金を稼ぐための手段として、本番、も選択肢の一つに加えたのだ。

その客との出会いにヒントを得て、マドカなりに一晩考え、そして全てを覚悟したのだ。

そこには、デリ嬢としてというより、ひとりの人間が生き抜くため並々ならぬ決意をしたという、勇ましい姿すら感じ取ることができる。まぁ、違法ですが。

俺はそんなマドカが嫌いではない。アレコレ気にすることは多々あるが、最終的には好きなのだ。

前者も後者も、そのどちらでも、マドカは本番するようになるのだ。

そして もう全てが終わったあとなのだ。俺がどうこう言う機会も与えられる間もないままに。

結局のところ、マドカが一番苦しかった時期に、俺の出番がまったくなかった事が一番悔しいのだ。



500 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 16:22:03.89 ID:g+40Vm2Z0
「次のページで?ついに?」

「いや、次の次のページだった…」

そう言ってマドカは、次のページを俺に見せてくれる。

さっきのページと同様に6名の客。しかし今度は全員がリピーターである。特に気になる客はいない。

『↑』が4つ記入されてる客がいたけど、もはや雑魚にしか見えない。

「ちょっと待って心の準備するから」

「はい」

1日に一体何人の客を相手にしてんだよ、とか。さっきまでの俺なら たぶんそういう事を気にしてたと思う。

でも、不思議と、それすら俺の心を乱すことはなくなってきてる。

お客さんをイカせた回数、その日に相手をした客の人数、そんなことは もうどうでもいい。

ましてマドカ自身が本気でイってしまったかどうかなど、取るに足らないことのように思えた。



501 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/24(金) 16:24:52.19 ID:g+40Vm2Z0
「いいよ。次のページ、見ようじゃないか」

「はい」

ページをめくるマドカ。

開かれた その見開き2ページ分のスペースは、ほぼ白紙だった。

「なにこれ、あぶりだし?w」

「ちょっとw 私すごい緊張しながら開いたのにw」

いやそれは俺も同じだけど。

左側ページの上段に、その日7人目の客のことが書いてあって、ただそれだけだった。

もちろんソイツは、前夜マドカをあと一歩のとこまで追い詰めた、アイツである。

やはりその夜も「わ」ナンバーの車で現れ、100分という時間をマドカと共に過ごしてた。

「えっ!?3回もっ!?」

「!?」

俺の震える指先が指し示したのは初登場の『3↑』という表記。

マドカが慌ててノートの向きを自分の正面へ調整し、マジマジと見つめてた…。



524 :ヒロシ ◆AiN4bQQxT3wW :2013/05/25(土) 14:54:56.72 ID:SILqnYkR0
「…これ金額だから。回数じゃない」

「そか…」

マドカが冷静な一言を放ち、また俺向きにノートを差し出す。

ただ、そこから読み取れる情報は、もうほとんど無いに等しい。

記号は『3↑』のみだったし、マドカのコメントが『もうだめだ』と一言あるだけ。

「結局3万円でOKしたってこと?」

「OKしたっていうか、いつの間にかそうなってたというか…」


ちょっと煮え切らないマドカに腹が立つ。無理矢理ヤラれたとは考えにくいし、いつの間にかそうなった、ってのは恋人同士がさも当然のようにセックスしたような言い方だ。

「どっちにしたってヤったんだろうが…」

「うん、ごめん…」

マドカの謝罪の言葉を引き出したいワケじゃない。むしろ謝罪などいらない。

「話せそう?いやならべつに…」

「大丈夫。ヒロシ聞きたいでしょ?」

マドカは俺を見つめて不敵な笑みを浮かべる。けっこう肝が座ってるところがあるのだ。



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カテゴリー:読み物  |  タグ:相手の過去, 寝取られ, 風俗,
 


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