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バイトに出逢いなんてある訳ない
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109 :名も無き被検体774号+:2014/01/18(土) 02:35:15.39 ID:sc1NffU3P
勝「ここから難しいんだ〜。おねーちゃんも僕も全然クリア出来なくてさ〜」


勝は俺より遥かに善戦したが またもダメだった


勝「はい、次悠人兄ちゃん!」

悠人「ああ・・・(悠人兄ちゃん・・・か)」


昔何度か弟か妹が欲しいと思った事があった

なんだか とても嬉しい気がする


悠人「またダメか・・・」

勝「ダメダメだね」


悠人「・・・10分時間をくれ!」

勝「どうするの?」


悠人「説明書を覚える」

勝「わかった〜」


説明書は全部で15ページ・・・

脳が勉強モードに入りフル稼働し始める

10分後・・・


勝「終わった?」

悠人「・・・ああ、完璧だ」


画面を睨みながらボタンの位置を確認する

ゲームが始まり俺の中で脳が更に早く回転する


勝「す、すげぇ!」


さっきまで四苦八苦していたステージをクリアできた



110 :名も無き被検体774号+:2014/01/18(土) 02:42:22.33 ID:sc1NffU3P
悠人「ふぅ・・・疲れた・・・」

勝「悠人兄ちゃんすげぇ!どうやったの!?」

悠人「説明書にいくつかヒントが載っていて・・・」


説明を聞いた勝は暫らくポカンとしていたが・・・


勝「悠人兄ちゃんゲーム得意なんじゃない?」

悠人「どうだろうな。確かに面白かったが」

勝「あのさ!こっちのゲームも止まってるんだけど・・・」


また新たなゲームを取り出した勝

ちらりと時計を見ると もう数時間遊んでいて日も落ち始めていた


悠人「あ、勝くん・・・俺もう帰らないと」

勝「え〜、もっと居てよ〜」

悠人「気持ちは嬉しいけど そろそろお父さんも帰ってくるだろ?」

勝「お父さん嫌いなの?」

悠人「そういう訳じゃないけど・・・」


なかなか分かってくれない


勝「どうしても帰るの?」

悠人「ごめんな・・・」

勝「また遊びにくる?」

悠人「まぁ・・・機会があったらな」

勝「明日?」

悠人「流石に明日は・・・」


ガチャ・・・!



111 :名も無き被検体774号+:2014/01/18(土) 02:50:35.23 ID:sc1NffU3P
舞父「ただいま・・・」


ついに帰って来た・・・


悠人「お・・・お邪魔してます・・・」

舞父「と、永久くん?なぜ君がうちに?」

悠人「あの、その・・・舞さんのお見舞いに・・・」

舞父「風邪で寝込んでいる舞を襲いに来たのか!?」

悠人「ち、違います!断じて!」

舞父「なぜ襲わない!?」

悠人「なぜ!?」


やばい、これは一種の修羅場だ


悠人「その・・・バイトの仲間の皆さんから代表で俺が見舞いに来て・・・」

勝「悠人兄ちゃんが遊んでくれたんだよ!」

悠人(勝くんナイスフォロー!)

舞父「悠人兄ちゃん!?既に勝まで手懐けたのか!?」

悠人「なんでそうなるんだ!?」

舞父「君は永久くんじゃないのか!?」

悠人「永久崎悠人ですっ!」

舞父「私も悠人くんって呼んでいいか!?」

悠人「ご自由に!」


なんなんだ・・・このやりとり・・・



112 :名も無き被検体774号+:2014/01/18(土) 02:56:17.71 ID:sc1NffU3P
舞父「悠人くんは彼女居ないのか!?」

悠人「いませんっ!!」

舞父「ご両親は!?」

悠人「今は一人暮らしです!」

舞父「一人暮らし!?ではエロエロ三昧なんだろ!?」

悠人「何言ってるんですか!?」

勝「エロエロ三昧ってなに?」

悠人「なんでもない!!」

舞父「悠人くんは三次元派か!?二次元派か!?」

悠人「何がですか!?」

舞父「成人誌の話だ!」

勝「ぼく四次元〜!」

悠人「よじっ・・・はぁ!?」

舞父「因みにわたしh・・・」

舞「やめろ!!」

バキッ

アッパーが舞父の顎にクリティカルヒットした


舞父「だから いつも言ってるけど喋ってる時にアッパーは・・・」

舞「なんって話をゆーちゃんにしてるの!?」

舞父「男同士なら普通だ!」

舞「まずお父さんが異常だって!」



113 :名も無き被検体774号+:2014/01/18(土) 03:03:53.94 ID:sc1NffU3P
悠人「お・・・起きて大丈夫なの?」

舞「うん、薬が効いたかな?勝の面倒見てくれてありがとう」


フラフラとまだ万全ではないようだ


舞「あ・・・」


力が抜けたのか その場で倒れかける


悠人「あぶなっ!」


トサッ・・・

すかさず舞を受け止める


勝「悠人兄ちゃん今のすげー」

悠人「え?」

勝「今すげー速かった」

悠人「そう・・・?」

舞父「いけ・・・そのまま押し倒せ・・・」ボソボソ

舞「お父さん・・・いい加減にして・・・」

舞父「はい」


そのまま舞をソファーに座らせる


舞「ごめんね。色々迷惑かけちゃって」

悠人「いや、むしろ俺が勝くんに遊んでもらったような気がするし」

勝「悠人兄ちゃんね!ゲーム上手いんだよ!」

舞「へぇー・・・ゆーちゃん もしかして初めてのゲーム?」

悠人「意外に楽しかったよ」

勝「またやろーね!」

悠人「うん」





>>次のページへ続く
 
カテゴリー:読み物  |  タグ:青春, 胸キュン, ほのぼの,
 


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