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ドッペルゲンガーと人生を交換した話
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110 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:49:51.57 ID:EjVEnkhT.net
はずだった。

気付いたら僕は体が縮んでーー

いや、ごめん冗談だよ。うん、でもあながち冗談でもないんだ。

気付いたら赤ちゃんになってた


111 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:50:16.48 ID:EjVEnkhT.net
本当に驚いたよ、だって赤ちゃんだよ、さっきまで高校生だったのに。

それで親なんだけどさ、変わってたんだ。高校生の時の僕の親じゃなかった。

それに、その後知ることになるんだけど、僕の名前も変わってた。いったい何が起こったのかと思ったよ。

夢かとも思った。でも夢じゃなかった。

いや、もしかしたら夢かもしれないよ。

だけどもうこれだけ時間が経ってるんだ、たとえ夢だとしても僕にとってはこれが現実だ。


112 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:50:42.00 ID:EjVEnkhT.net
まぁ、いいや。

それで、最初は驚いたんだけどさ、段々、これはチャンスだと思うようになったんだ。

一から人生をやり直すね。

ほら、よくあるだろ、子供のころに戻って人生をやり直すとかさ。

まぁ、僕の場合は全くの別人になったわけだけど。


113 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:50:59.77 ID:EjVEnkhT.net
とにかく僕は人生をやり直すことにした。

それは苦痛を伴うものでもあったけどね、考えても見てよ、高校生が幼稚園とかにかようんだよ。

あんまり突出した天才になるわけにもいかないからね、周りより少しできる程度に抑えなくちゃいけなかった。




114 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:51:52.05 ID:EjVEnkhT.net
でも、中学生くらいになるとわりと楽しかったよ。一週目とは違う、とても楽しい学校生活だったからね。

それに一週目の記憶のおかげで、周りよりも優位に立てた。

勉強とかは忘れてしまったものも多かったけど、それでも周りよりはハンデがあった。

加えて、僕は真剣に生きたんだ。

前の記憶があるからってそれに胡座をかいたりせず、真面目に授業も受けたし、真面目にみんなに馴染もうとした。


115 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:52:13.22 ID:EjVEnkhT.net
そのおかげで僕は、一週目とは似ても似つかない、絵に描いたような人気者になれた。

まぁ、成長していくうちにわかったことだけど、顔は一週目と同じだったんだけどね。

なんでだろうね、名前も親も住んでる場所も全く違う別人になったのにさ、顔だけは一緒だった。

まぁ、別にそれで困ることもなかったけどね。上京して、高校に入ってからも、それは変わらなかった。


117 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:53:25.85 ID:EjVEnkhT.net
そんな感じで楽しく生きてたんだけどさ、一つだけ嫌なことがあった。

たまになんだけどさ、一週目の夢を見るんだ。

あの時、絡まれてる彼女を見捨てた時の夢を。

僕がヒーローになれなかった時の夢を。

あの時の彼女の悲しそうな顔が、脳裏に焼き付いて離れないんだ。

でも、それを除けば本当に楽しく生きてたよ、あの日までは。


118 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:54:33.97 ID:EjVEnkhT.net
高校に入って半月くらいしたころかな、僕をみたんだ。正確には僕と同じ顔をした何か。

本当に驚いたよ。やっぱりこの世界は夢なのかなとも思った。

でも、とりあえずこの世界で生きている以上、夢とか夢じゃないとかはどうでもよかった。

それで、そいつを尾行してみた。そしたらまた驚くことにさ、そいつはおぼろげながら残っている、僕の記憶の中の、僕が一週目に住んでいたであろう家に、入っていった


119 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:55:00.62 ID:EjVEnkhT.net
次の日もそいつの家の近くで待ち伏せして、つけてみた。

そしてら、今度ははっきり覚えている、一週目、僕が通っていた学校にそいつは通っていた。

あの忌まわしき空間に。

でもさ、正直もうどうでもよかったんだ、一週目の僕のことなんて。僕は今、楽しく暮らしている。それだけ十分だった。だから、特にそれから何かをしようという気にはならなかった。

あれを目撃するまでは。


120 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:56:12.67 ID:EjVEnkhT.net
あの日はたまたま、一週目で僕が住んでいた場所の近くに来ていた。

友人と遊ぶ約束だったんだけどさ、そいつが来られなくなっちゃって、仕方ないから帰ろうと駅に向かってたんだ。

そしたらまた会った。でも今度は運命の再会なんかじゃなかった。呪いの、悪夢の再会。

そこに彼女はいた。一週目と同じように、他校の生徒、いや、今回は他校じゃなかった、僕が今通っている学校の生徒に絡まれて、そこにいた。

七瀬 千由はそこにいた。


121 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:56:32.60 ID:EjVEnkhT.net
僕を、人生をやり直した僕を、運命は許さなかった。

僕はどうすればよかったんだろうか?ただ、その時の僕は頭が真っ白になって、何もできずに物陰から、それを見ていた。


122 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:57:40.24 ID:EjVEnkhT.net
それは、一瞬の出来事だった。

本当に一瞬。

気付いたら、いつの間にかあらわれた、僕のドッペルゲンガーが、七瀬の手を掴んで、走り去って、いなくなっていた。

あいつが、まるでヒーローみたいに七瀬を助けた。

柊 京介が七瀬 千由を助けた。

僕は、椿 圭介はただそれを物陰からただ見ていた。




123 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:58:17.95 ID:EjVEnkhT.net
一瞬、何が起きたのかわからなかった。

一体どういうことだ。

僕が、柊 京介が七瀬を助けた。なんで。

僕は一週目七瀬を見捨てた。なんで。

僕が知っている一週目とは別のことが起きている。なんで。

柊 京介がヒーローになっている。なんで。


124 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:59:24.98 ID:EjVEnkhT.net
どうして、どうして僕じゃないんだって何度も思った。なんで七瀬を助けたのが僕じゃないんだって。どうして、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで。


125 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 21:59:51.48 ID:EjVEnkhT.net
その日、僕はある計画を思いついた。

それを実行するために、その日からたまに、学校を休んで、ドッペルゲンガーを尾行した。

そして念密に入念に計画を練って行った。

七瀬を助けたのがあいつなんて認めない。

あいつが、柊 京介だなんて認めない。

絶対に認めない。


126 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 22:00:48.62 ID:EjVEnkhT.net
そして一ヶ月後、僕はドッペルゲンガーに話しかけた。

僕が、柊 京介になるために。


127 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 22:01:48.59 ID:EjVEnkhT.net
「これが僕の人生です。どうですか?面白かったですか?」

俺はしばらく声を出せなかった。

何を言っていいのかわからなかった。


128 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 22:02:39.60 ID:EjVEnkhT.net
「嘘だ」

やっと出た言葉は、とても小さい声で、聞こえるか、聞こえないかくらいのものだった。

「嘘じゃないですよ。逆に他に何か思いつくんですか、僕達が似ている理由」

「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」

「ちょっと、落ち着いて、柊」

そういった七瀬の声も震えていた。


129 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 22:03:01.10 ID:EjVEnkhT.net
「落ち着けるわけないだろ。こんなの、嘘だ……」

つい声を上げる。

「何回も言わせないでくださいよ。これは真実です。さっき言ったでしょ、僕はあんまり嘘をつかないって」

「こんなの、嘘だろ。なんで、じゃあ俺が生きてきた、十五年はなんだったんだ。お前の模倣なのか。お前が、生きてきた道をただ、たどってきただけなのか」

それは、あまりにも残酷なことだった。


130 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/02/27(土) 22:03:35.44 ID:EjVEnkhT.net
「そうなんじゃないですか。所詮あなたはコピーなんですよ、僕の。貴方初めて会った時言いましたよね、お前はドッペルゲンガーなのか?って。

その時僕言いましたよね、違います、と。繰り返し言いますけど、僕は嘘をあまりつかない。僕がドッペルゲンガーなんじゃない、貴方がドッペルゲンガーなんですよ、僕の。

だから僕は生き残るために貴方を消さなくてはいけない。自分を証明するために」


「じゃあ、まさかあの看板は」


「そうですよ、僕が落としました。貴方を殺すために」


「なっ……」


「まぁ、失敗しましたけどね。貴方も運がいいですよね。まさかあんな寂れた所に、人が通りかかるとは。あっ、知ってますか? 自分の顔をしたやつを殺そうとするのって、結構神経すり減るんですよ」



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:読み物  |  タグ:オカルト・ホラー,
 


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