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僕とオタと姫様の物語
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264 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/03(金) 18:39
頭がいたい。すぐにレスを返す。

 >嘘じゃないよ。ほんもの。さ、早く情報希望。

 >あの3枚のgifはなんだった?



オタから。

 >あせってもらっては困るよヒロくん

 >まだこっちの条件に答えてもっらてない

 >ほんものというなら あと2枚別アングルを所望


だめだ。意地になってる。

どうも こういうところが大人気ない。オタの悪いところだ。

とはいえ送らないではレスもない。絶対に。

缶コーヒーを持って笑ってる彼女の画像。

それから決定的な、ぼくとふたりで写ってる画像の2枚を送った。

すぐにレスが来た。


 >嬢様幾ら?おれも買う

 >つか、めちゃめちゃいい女。おれも好きになった

 >これじゃ不公平だ。おまえは おれに分けのわからん何かを

 >突然送りつけてくる

 >おれは必死になって解読する。おまえだけ得。おれは損。

 >こんな馬鹿な話があるか?



だめだ。相手にするのはやめた。

ポットに1杯だけ残った最後のコーヒーをすする。
すごく美味い。

カーテンを開けて部屋から見える都内の風景を眺めた。鳥が飛んでて、申し訳程度に緑もあって、そんなに悪くない。

ウインカーを点滅させながら ゆっくりとカーブを進む車。

雨が降り始めたせいで、足早に歩くサラリーマンの黒い点。

風景を眺めてると、姫様との数日が まるで嘘のように思えた。


頭の中で、風景から人の動きを線で結んで切り取ってみる。

もちろん そこから何かを拾ってくるほど、ぼくは頭がいいわけじゃないし 閃きに突然襲われる天才であるはずもない。

でも、高速で移動する点を眺めるのは ぼくには どこか息苦しかった。ホテル壁面に遮蔽されて、動かない点。それが いまのぼくだ。


姫様の中へ逃げ込もうとするぼく。

気まぐれに ぼくを求める姫様。

つよい風が吹いて、大きな ぴかぴかの窓に雨粒を叩きつけた。雨粒は人を結ぶ線と重なって、頭のなかで弾け飛んだ。

ああ、そうだ。ぼくには奥の手、オタが目の色を変えて飛びつくワイルドカードがあったんだ。

 >オタ。君は たしかぼくが持ってる

 >エアジョーダンに興味があったよね

 >企業プレミアム

 >邪魔だから捨てようかと思ってたとこなんだけどさ


効果はてきめんで、すぐにレスがあった。


 >もうすこしお待ちください

 >分かり次第すぐにお送りします


オタのことだ、どうせ放っておいたんだろう。



273 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/04(土) 00:05
最寄駅の改札と、彼女は もう来ていて駅前のパン屋カフェでーをでいた

ン屋のガラスに貼らなロゴをして、ぼくに手を振った彼女。こういうときって不思 議にすぐくんな。

会計済ませてあるか、彼女は すぐに腰たストールと足早に店から出てた。


けっと立ったまま彼女をみめるぼ。白いート。キャラメ色の、踵の高いブツ。く降ろした髪。上品な化粧色。

てしまった。

デークラから呼び出されてく女の匂いんて どこにも残ってなかった。

はじて会ったときの寿っぽさ、酔いつテルまで運んだだらなさも 昨夜泣いた哀想な姉湿しての彼女も どこかへ消えて近づ難いこかのお嬢様が目の前にい

過去を詮索て とんでもない。ど在感のな麗さ。


くは すぐに、彼女を家へ連帰ったとの「家族全員にたする悪影ダメージ」につ考えた。

りまくる親父。キョドる弟。

ート尿着た雪女が室内を全冷たいに気もチンと凍りつかせるだろう。

げさなアリカ製トゥーンの1フレー違いなに再現される


くらは連れ立って家へ向かっだっ、そうかないもんな。



274 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/04(土) 00:08
小さな商店街を抜けると すぐに郊外の田園風景。

風の匂いに草の香りが混ざる。

それでも どこからか運ばれてきた車の排気と人口肥料の鼻をつく匂いも かすかにあって、とてもノスタルジックからは ほど遠い。


彼女は自分の家のまわりの風景に似てると言った。

そうだね。都内も郊外も都市近辺は どこも似ている。画一化された緑化計画と企画品でつくられた建造物。

どこもかしこも、まったく同じプラスチックがシームレスに並んでるように見える。なんだか生きてるみたいだ。

現実は非現実的で、夢物語が現実。

映画のストーリーやテレビドラマの中に生きながら街に溢れる人。


いつの頃からか、ぼくは姫様をこの世のものでなく どこかしら遠い夢の世界の住人として捉えるようになってた。どうしようもない現実の中で苦しんでる姫様を。


これは推測だけど、彼女がお守りとして 後生大事に持ち歩いてるクマのぬいぐるみは きっと彼女が小さかった頃、もっと小さかった弟に作ってあげた大事な品。

首に下げれるように首のとこに紐通しが のこってていまでは そこがほつれて、中身のビーズが飛び出しそうになってる。このクマが つまり ぼくそのもの。

現実には存在するのに、存在しないもの、意識のないものとして扱われる、でも愛すべき対象。

クマのご主人様は とうの昔に死んだ。でも造り手は いまでも その名残と記憶を愛してやまない。

彼女が何年も前に失った弟は いまなお彼女の側にいて、彼女を苦しめてる。

つまり間違いなく実在する現実。



275 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿04/09/04(土) 00:14
ただま。とて玄関でを脱ごとして母親は痴のひとつも浴びうとしてび出してきに違いない。

「どっつき歩いてるこのは」

そう言たきり口を開けたかななっ


トをた雪女の簿第一号

女は控えめな演技で「こんにちは」だ「おします」 とにかく そんなとを言たと思う。

母は、 みつめた綿ばらく動かった。


居間へ女を通してからが見ものだた。

鹿な弟陽気な父も、正座したきり それこそ借りてた猫いにしくなてた

葉が あないほど丁にな度も後ろ頭をきながら喋る弟は、まったく馬鹿のもだった


級生で、ばっり駅で年かぶりに会った。紹介していた。彼湿軽く打便わせてたので、スムーズ姿た。

え、ままで まったく女気のないモが いきこんな美を連帰る説としては やや足りてなかっかもしれない。

彼女にドリのセンスもあ、高ってら少だけ付きいがあったこと

ぼくの母てていたセンポーリアの植え、実は こっそりてもらってたこと。

そんなわけで、母様には お伺して一言お礼を言っておきたかったこと。

んな話さも事実のように、柔らかな笑みで語ってくれたのでは そこに注がれた。


これには ぼくも驚いた居間に通されでのわ間に彼女は何をみう。

して退に反応しのはだけじゃなかった

母が、ぼくが高校生の頃に、鉢植えがいくつもまれあれは おまえの業だった言い出した。

のとろ母はひどく喜んでい。自慢もたんにてるまれるどの分の技量に対し、姫草花に興味があったこと


もっと驚いたのは、それきり母と姫様は意気合してしまっこと。世の中何が起か さっぱわからん。

母がう充分だと言に、食べべろと御残りを勧

父は姫様に おてもらって悔い無しといっ感じだった。

鹿弟は馬鹿よろく、デジカ持ち出彼女を撮影すると言い張り 彼女に やわり否定されて、心底落ちんでた。


方にの部屋を見たが、窓辺で や悲し退そうに外風景を眺めてるのを見て ぼ尿 そろろ行こう、と切り出した。

彼女が帰ると聞いて、かり しょげてしまった父。


かう道中、してまった姫様。

昨夜に激しくではなかったけど、静な鼻夜道では やけに響いた。なで わ両親はでしたんだろ

でわたしの弟は、まだ幼かったしを後にひとり残して死んでしまったんだ

その理由が知りたい。この世で起こるりとるこにはかしら理由があるだと

は たどたどしい調で、見つからない言にいらしなが そん綿なこを言った

「ヒ いいね。優しい両と弟いて

彼女 そう言ったきりこんでまった


ントポーリアの鉢尿嘘とトリックをぜひ聞いたかたけど、とてもそんな雰囲気じゃなった



283 名前:70 ◆DyYEhjFjFU   投稿日:04/09/04(土) 03:31
渋谷駅に向かう山手線はひどい混みようで、姫様はぼくにもたれてご就寝。まんざら悪い気はしなかった。

ぼくのシャツが姫様のヨダレで汚れようとも、ファウンデーションが付着して色が変わろうとも ぼくは姫様が起きないように、電車の揺れに合わせて体をねじる。

電車が代々木駅のホームに滑りこむのと同時にケータイが震えた。オタからだった。

珍しく長い文章で、2度に分けられて送信されてきた。


 >お待たせ。苦労したよ

 >この真っ黒な画像が ほんとうに真っ黒、

 >例えば#000000なんていう単色で塗られているなら

 >10kなんていう重さにはならない。実際には もっと軽い。

 >じゃあ なんでこの重さになっているかというと

 >それは間違いなく これが画像データだから

 >ピクセルの配色にはバラつきがあるって証拠だ。


オタのメールに目を通した瞬間、それがオタにとっては造作もないこと簡単に見破れるトリックだってことが すぐに分かった。

おそらく交換条件のスニーカと等価値になるよう、自分のやってることに威厳を与えるべく もったいぶってるんだろう。

講釈を すっとばして、肝心の部分を探す。


 >ピクセルが数色あるとして、その配置に意味があるとすると

 >これはなにかコードを表してるのかもしれない。

 >統計解析してみれば すぐに分かるんだけど、生憎そんな高

 >価なアプリは研究室に


ウザイな


 >ふと思ったんだけど、これって画像をモノクロ変換して 

 >コントラスト調整すればいいんじゃないかなと思ってさ


ビンゴ!これだ。思ってたとおりだ。


 >インド、デリーのペダルタクシィの画像が一枚

 >マドラス、チェンナイのペダルタクシィの画像が一枚

 >ボンベイ、ムンバイのペダルタクシィの画像が一枚

 >デリーは あるいは違う場所かもしれない。

 >院に通ってるインド人に確認してもらった。

 >まあ、場所が どこにせよ全部輪タクの画像ってのもなんだかな、

 >と思ってさ。で、ここからが重要。

 >タクシィのナンバープレート。全部あとで手が加えられてる。

 >数字ね。デジタルで。ひどい加工で すぐにわかるよ。

 >とにかく送り返しとく。

 >それにしてもさ。なんで この製作者はこんな手のこんだこ

 >とをするんだろうな。

 >たぶん どこかにスタンドアロンで稼動してるPCがあって

 >人が手でデータを運んでるわけだろ。嬢様がさ。

 >秘密は守られてるだろうに。

 >とはいえ、こうやって おれ達が覗き見してるわけなんだけ

 >どさ。


ありがとうオタ。

やっぱりお前は最高だ。






>>次のページへ続く



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