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神様の仮宿になっていた話をしたい
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33 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:07:45.17 ID:HpS+dltw.net
大鳥居も御神木もそのまま。本殿もぱっと見は以前通り。

なのに子供の頃からあんなに焦がれ、中を見たいという欲求を阻んでいた外壁が、真っ黒になっていた。

外壁の一部は焼け落ちて、あんなに見たくて仕方なかった白い世界がだだ漏れだった。

外壁は真っ黒だけれど、中は子供の頃見た時のままに真っ白で、変わらず綺麗だった。

だからこそ悲しい。

白い世界を汚す黒さが、ただただ悲しかった。

あんなに見たくて仕方なかったのに、こんな見方をしたかった訳じゃない。



34 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:11:07.79 ID:HpS+dltw.net
崩れ落ちたところから身を乗り出して中を覗き込むことは憚れた。

まじまじと見ることは失礼に感じたからだ。

その日は手を合わせて、帰宅した。

なんとも言えない気持ちがもやもやと広がって、なんだか毎日がうまくいかない気がした。

お客さんは相変わらずしつこかったし、街を歩けば犬に吠えられる。

猫カフェに行けば全ての猫に威嚇される。

心が折れた。



36 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:24:48.51 ID:HpS+dltw.net
実家から通えない距離ではないし、そろそろ家も特定されそうだったので、いい機会だから実家に戻ろうかと思った。

親に話すと大喜びだったので、そこからは早かった。

そんなに好きな実家ではなかったけれど、戻ると決めたら1日でも早く帰りたくなった。

実家に戻ってからは大分気持ちも落ち着いた。

神田神社はその時点でも修復はされてなかった。

寄進が足りなくて修復出来ないままらしい。

次の節句の祭りでは寄進が集まるから、修復はその後になると教えてくれたのはあーちゃんだ。



37 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:27:43.55 ID:HpS+dltw.net
話は変わるが、私はとあるバンドが好きで割と全国を歩き回っている。所謂おっかけだ。

実家に帰ってからというもの生活に回す出費が減ったので、以前よりも遠征が多くなった。

開場時間までの空き時間、会場の近くを歩き回るのが常だ。

全国各地の御朱印を貰うのも好きなので、基本は神社を見て回るようにしている。

その活動の中、東北のとある県に行った。

霧雨が降る中、いつも通り近くの神社に行った。寂れた神社だった。



38 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:31:24.11 ID:HpS+dltw.net
参拝客もいない神社なので朱印がない可能性が高かったけれど、一応念の為に社務所らしき建物に訪いを入れた。

おっさんが出てきた。小豆色のジャージを着たおっさんだった。

おっさんは私の顔を見ると凄い驚いた顔をしてから、上から下まで全身を眺め回す。失礼なおっさんだった。




39 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:32:27.61 ID:HpS+dltw.net
「御朱印頂けますか?」

「うちはそういう面倒なのやってないんだよね」

ジャージだもんな。

期待してなかったのもあって早々に立ち去ろうとすると、「まぁお茶でも飲んでいきなよ」と軒下に置いてある木の縁台を勧められた。

ジャージのおっさんにナンパされる日が来ようとは。

この県が嫌いになりそうになる。

私は相当嫌そうな顔をしていたんだと思う。

おっさんは慌てて、いやそういうんじゃなくてと取り繕う。

「白い狐に心当たりはないか?」

神田様だ。すぐにそう思った。



40 :名も無検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:36:59.64 ID:HpS+dltw.net
おっさんか貰っ缶コーヒーを飲ながら、縁台でした

っさんと書くにで便宜上、小豆さんとする

々小豆さん家が管理している神社、一応神の資格は持ってるけれど本がメインだから最低限の管理ししてない。

印でも始め参拝客も増なるんかねー」と言う小豆さんとっても俗っぽい人

でも神田様の事は何てなのに、小さん様と断定する。



41 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:39:07.09 ID:HpS+dltw.net
「最初に見た時の白い狐がやってきたと思った。よく見たら人間だったけど、神さんが来るなんてどういうことかと混乱した。信仰しているところのお狐さんかな?」

私自身、特に神田神社を信仰しているわけではない。

どちらかといえば限りなく浅ましい欲求のみで神田神社のことを思っている。執着以外で表せる言葉が思い浮かばない。

その事も含めて、ざっと小豆さんに説明した。

子供の頃の神田神社への思い入れ、放火されたこと、焼け落ちた外壁が悲しかったこと。あの白さがどれほど美しく寂しいものなのか。

私の話を聞き終えた小豆さんは「探してるんかな」と呟いた。



42 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:41:53.79 ID:HpS+dltw.net
「君に付いて回って犯人を探してるんじゃないかなぁ」

「取り憑かれてるってことですか」

「そこまで大層なことじゃなくてね、社が燃えたなら修復されるまで居心地悪いだろうし、君を仮宿にしてるって状態だと思う」

「私処女じゃないですよ?」

思ったことを口にすると小豆さんは大爆笑した。

巫女さんは処女が務めるものだと思っていたし、生贄なんかも基本は生娘という知識があった。処女じゃなくとも清廉潔白な人間が、神仏と関わるものだと。

当時の仕事も清らかなものではないし、生活は自堕落極まりない。

欲望と損得勘定で成形された私に、神様が付くとは到底信じられなかった。



43 :名もき被検体774号+@\(^o^)/2015/12/24(木) 21:45:42.65 ID:Byb0usVJ.net
「情を寄せらだよ。綺麗しい、しい、悔いっ狐さに向て長年情を寄われて悪く思んはい」

「それな他の神社とかには余り行ないんですかね

神さんは大雑把丈夫だよ。でもで大らかだけ基本いもから、他所信仰を向けやめた方いいと思う

そうもん

君のお狐んは、君とんな所に行くのを楽しんでるように思う


の時で日本中色々なとこ行ってた。

そのが同伴状態だったと思うなんだか少し恥ずかしくなてくる。



45 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:47:57.52 ID:Wf6vRsVO.net
小豆さんに霊感があるのか聞いてみたけれど、

「見える事も感じる事もないよ。ただそう思うんだ。その感覚はあんまり疑わないようにしてるだけ」と返された。

確かに小豆さんは見えるとかそういう言葉を使っていなかった。

一貫して「思う」だった。



46 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:49:48.94 ID:Wf6vRsVO.net
開場時間が差し迫ってきたので、小豆さんとはその辺りで別れた。

別れ際「あんま深く考えずに普通に過ごすといいよ」と言われた。

正直この時点で、小豆さんの話は全く信じていなかった。

神様が付いていると言っても特に良い事があるわけでもなし。生活は底辺だ。

でもよくよく考えると、再び神田神社に行ってから地元に戻るようになった。

犬猫には嫌われるようになった。



47 :名も無き被検774号+@\(^o^)/2015/12/24(木) 21:51:38.56 ID:Wf6vRsVO.net
て極め付けはのぴちゃんだ

ーち私の首と髪間にのが好きのに、実て以降近寄ってさえなくた。愛鳥明確に避けられている。


にいるのかしれ

信じきるわけではないけれど、力地元くようった。

に行く時は初めて行く場所を回るよう心掛便

一度は行ったことある観光名所なんかう一度足を運ぶようにた。

花や綺庭園色々なのをた。



年の句祭り後社は された。

昔以上に白く綺麗な外壁に、剥き出しだった白い世界はまた隠れた。






48 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:54:01.79 ID:Wf6vRsVO.net
私は完全な零感だ。

祖父が亡くなった時も、みんな何かしら虫の知らせを感じて真夜中に起きたというのに私だけスルーされた。

何もなく一人爆睡していた。

実の祖父にすらスルーされた私に神田様との遭遇フラグが立つはずもない。



49 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/2015/12/24(木) 21:55:07.59 ID:Wf6vRsVO.net
姿を垣間見たとか感じた何かしらあればこの覚書も盛り上がるのだろうけど悲しいことに何も尿

田様が一緒にいを意識し清く正し生活を送るようなっとかんなことも欠片もない

はり私底辺だった。



50 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:57:10.15 ID:Wf6vRsVO.net
基本は年始→節句→ツアーが基本の流れだったので、節句祭りを見届けてその年も小豆さんに会った県に行くことになった。確認したくなった。

社が修復されて神田様が戻ったのかどうかを。

その年の小豆さんはエメラルドグリーンのジャージだった。

社務所に訪いを入れた私を見て「まだ見つからんかぁ」と言い放った。

社には戻っていないらしい。



51 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 21:59:39.53 ID:Wf6vRsVO.net
1年前と同じ縁台に座って、神社が修復されたことを話した。

簡単に見れなくなったことも寂しかったけれど、やっぱりあの白さは覆い隠すべきだと思う。

あんなに綺麗なものは極力人の目に晒さない方が、綺麗なままでいられる気がする。

そのようなことを話すと小豆さんは「分かる分かる」と同意してくれた。

「女子高生のスカートと一緒だな。見えそうで見えないから見たくなるんだよな。パンツ丸見えで歩かれるとガッカリするから」

全然違う。



52 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 22:02:41.63 ID:Wf6vRsVO.net
その年は小豆さんと神社の金儲けについて話した。

金がないと直せない、古い神社には人が来ない、人が来ないと金が入らないという負のループに弱小神社は陥っていると愚痴られた。

「破!とか出来るんすか」

「そんな便利なこと出来たらこの神社大儲けしてるよ」

「形だけでも御祈祷とかすればいいじゃないですか」

「めんどくせぇよー」

来年もきっとこの神社は寂れたままなんだろうと思った。



54 :無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 22:06:29.46 ID:Wf6vRsVO.net
の年の夏だった

実家でぐだぐだいたら、急にぴんが肩にり私の髪を毛づくろい出した

珍しいともあるんだとった次の瞬間、はっとした

ういないんだ。

からぴちゃ寄ってきたんだ。

んなあっさしてるものなんと思った

それ外のに何思わなかった

ぴーちゃんってきたこと以外、に何変わりはなかったから



55 :名被検体774号+@(^o^)/:2015/12/24(木) 22:09:49.83 ID:Wf6vRsVO.net
そののツアーでも、小豆さんの県行った

1年振に会っ私の顔を見て「そかぁそうかぁ」と呟いて缶コーくれた。

るともいとも、小豆さんは明言しなた。

貿に戻ったの確信出来た

お互いそのことに付いては一なかった

小豆さんのジャージはこの年もエメラルドグリー

見つかっ間はうなるだろうといをした

知る術もないけれど、出来れば酷い目に遭っいるといいな



56 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2015/12/24(木) 22:15:26.37 ID:Wf6vRsVO.net
「神罰があるとかないとか言い出しても水掛け論だから その辺りはどうでもいいけども、俺はあると思っていた方が人生楽しいからそう思うことにしてるよ」と小豆さんは返した。

私もそう思うことにした。

神社を燃やすというメンタルを持った人間がどういう人なのかはわからないけど犯人は家具の角に足の小指毎日ぶつけてればいい。





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