で、到着しました。バスに乗って一路彼女のアパートへ。
電話で聞いてたその日の彼女のスケジュールによると、今日はオケの
練習だからまだ帰宅はしてないはず。
アパート着いたら、通学に使う自転車がない事を確認して、
少しビクビクしながらアパートに入ったよ。
玄関を抜けて、ワンルームに通じる狭い廊下を抜ける。
脱いだ靴は一応手に持ってw。
扉を開ける。六月は忙しかっただろうし、予想はしてたけど、
…これはひどすぎだろう…。
これ靴履いて上がってもいいんじゃないか?ってくらい。
なんだこの散らかった部屋は…たまには掃除しようよ…_| ̄|○
さえたスレ的にさ、一応隠れて待つ場所探そうと思ったんだけど、
そもそもそんな場所ないんだよな。
寝床はフローリングに敷いたマットレスで、ベッドの下なんて空間はない。
クローゼットは服で溢れてて、その床には譜面が積んであって隠れてもカサカサ音たてるから無理。
ベランダは、と窓を開けるとダンボールの空き箱(俺が送ったレトルト食
料が入ってたやつ)の山で足の踏み場もない。俺が付き合う女ってな
んでこんなに物を片付ける事が出来んのかな?これじゃ、男どころか
女友達も呼べないのじゃ?
時計見るとまだまだ時間の余裕はある。
で、ガサ入れにもなるし掃除したよ、2時間掛けて…。
まず明らかに「ゴミ」としか思えないものを袋に詰めた。スーパーの
チラシ、のど飴の空き袋飲み干したペットボトル、綿棒、ヘアピン
(分別はもちろんしました)。
ベッドの上に脱ぎ散らかしたままの服をクローゼットへ。
ついでにコンドームの箱を確認。
2月に来た時に残しておいたのと同じ箱。とりあえずOKという事に。
まぁまぁ片付いたので手を洗いに行くと、どうも水道のバルブの
パッキンが悪くなってる様なんで、飲み物やおやつを買いに行くつい
でに近所のホームセンターにパッキンとレンチ買いに行く事にした。
俺が来た時の為に用意してある、もう一台のチャリに乗ってまず近所
のコンビニへ。
買い物を終えて外に出たところで、なんと彼女とばったり会ってしまった。
ホント偶然です。
「え?え?なに?どうしているの?」
「いや…会いに来た。なにか今日予定でもあった?」
「ううん、大丈夫。でも、びっくりした」
「…うん連絡しようかと思ったんだけどね」
「…びっくりした…」
バイオリンケースを受け取って背中にしょってアパートへ。
ホームセンターに行くのは忘れてた…。
アパートに着くまで、
彼女はあんまり嬉しそうではなかったよ。
表情を伺いながら(まずかったかな…)と思う。
部屋に入ると
「わ、掃除してくれたん?ごめん」
「うん、ゴミだけ捨てた」
コンビニで買った飲み物を渡してテーブルの前に座った。しばし互い
に無言のあと
「電話でいいのに」
「?」
「別れ話なんか電話で良かったのに」
「いや、違うよ。会いたくなって来ただけ」
「…」
やっと表情が和らいだ。