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「機械と少年」
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125 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:36:54.73 ID:d6YwxkgqP
翌日正午少し前
ルノート「で、勇はどれくらい乗れるようになった?」
リート「正直・・・最低限って感じです」
ルノート「おいおい、隊長は変人だけど実力は本物だって言ったろ?」
勇「おそらく・・・いや、絶対に正面から戦ったら勝てないだろうな」
ルノート「だったらおとなしく謝って・・・」
勇「いや、俺も負ける気はない」
ルノート「え・・・?」
リート「作戦があるんです!作戦が!」
勇「ばか、声が大きい」
リートが口に手をあて縮こまる
リート「ごめんなさい・・・」
ルノート「その秘策で勝てるのか?」
勇「すくなくとも驚きはするだろう」
ルノート「まぁ挨拶代りの模擬戦だからね」
勇「少し気になったんだが・・・あの隊長は俺に何か恨みでもあるのか?」
ルノート「それはこっちが聞きたいよ・・・一体君は隊長に何をしたんだ?」
勇「全く心当たりがない・・・」
考えても考えても奴との接点も面識もない
リート「なんか実村副官に吹き込まれているんじゃないですか?」
126 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:42:43.74 ID:d6YwxkgqP
ルノート「実村って君たちの基地にいる隊長の妹?」
勇「あっちともあまり仲は良くない・・・」
リート「絶対何かありますよ・・・」
ルノート「おっと、隊長が来た。」
シュトロームに部下を乗せながら約束の演習場まで風吹が来た
ギャラリーもたくさん集まってきている
ルノート「緊張してるかい?」
勇「不思議と全く緊張しない」
リート「今までこんなことがたくさんあったから慣れちゃったんですよ」
そういえば今までもいろいろあったなぁ・・・
風吹「逃げ出さずにしっかり来たな。それだけは誉めてやろう」
高らかに声を張って風吹がなにか叫んでいる
勇「こんなに寒いのになんであんなに元気なんだ・・・?」
風吹「貴様のことはいろいろと聞いている・・・」
いろいろってなんだ・・・?
翌日正午少し前
ルノート「で、勇はどれくらい乗れるようになった?」
リート「正直・・・最低限って感じです」
ルノート「おいおい、隊長は変人だけど実力は本物だって言ったろ?」
勇「おそらく・・・いや、絶対に正面から戦ったら勝てないだろうな」
ルノート「だったらおとなしく謝って・・・」
勇「いや、俺も負ける気はない」
ルノート「え・・・?」
リート「作戦があるんです!作戦が!」
勇「ばか、声が大きい」
リートが口に手をあて縮こまる
リート「ごめんなさい・・・」
ルノート「その秘策で勝てるのか?」
勇「すくなくとも驚きはするだろう」
ルノート「まぁ挨拶代りの模擬戦だからね」
勇「少し気になったんだが・・・あの隊長は俺に何か恨みでもあるのか?」
ルノート「それはこっちが聞きたいよ・・・一体君は隊長に何をしたんだ?」
勇「全く心当たりがない・・・」
考えても考えても奴との接点も面識もない
リート「なんか実村副官に吹き込まれているんじゃないですか?」
126 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:42:43.74 ID:d6YwxkgqP
ルノート「実村って君たちの基地にいる隊長の妹?」
勇「あっちともあまり仲は良くない・・・」
リート「絶対何かありますよ・・・」
ルノート「おっと、隊長が来た。」
シュトロームに部下を乗せながら約束の演習場まで風吹が来た
ギャラリーもたくさん集まってきている
ルノート「緊張してるかい?」
勇「不思議と全く緊張しない」
リート「今までこんなことがたくさんあったから慣れちゃったんですよ」
そういえば今までもいろいろあったなぁ・・・
風吹「逃げ出さずにしっかり来たな。それだけは誉めてやろう」
高らかに声を張って風吹がなにか叫んでいる
勇「こんなに寒いのになんであんなに元気なんだ・・・?」
風吹「貴様のことはいろいろと聞いている・・・」
いろいろってなんだ・・・?
127 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 01:52:13.14 ID:d6YwxkgqP
風吹「よくも妹を誑かしてくれたなっ・・・!」
勇「・・・は?」
風吹「あんなに純粋で彼氏すら作ったことがなかった由香を・・・!」
勇「・・・なんの話だ?」
風吹「とぼけるなぁ!!」
いきなりスラスターを吹かして突撃してくる風吹
勇「一方的に戦闘開始かよ・・・」
何とか回避行動をとるが・・・
やはりまだスキーに慣れていないせいで遅い
風吹「そんなよちよち歩きでよくも勝てる気でいるなぁ!!」
風吹の握ったゴム刀が俺に襲い掛かる
勇「ならば捨てるまでだ!」
俺は腰についているフックをめいっぱい引っ張った
これは今装備しているスキーやスラスターを
強制排除するためのフックだ
素早く装備を脱ぎ捨てゴム刀から逃れる
風吹「いきなり戦闘放棄か?」
ギャラリーからもブーイングの嵐だ
勇「いや、勝さ・・・ここからな」
ルノート「なんだって?あの状態ではなぶり殺しだぞ?」
今の俺は片手にゴム刀を持っているだけで
そのほかには何も持っていない
スキーを捨てた今ではまともに移動すらできない
それでも俺は落ち着いていた
128 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/16(水) 02:02:25.39 ID:d6YwxkgqP
風吹「バカめ!そんなハッタリが通用するとでも思ったか!」
とどめを刺そうと再びスキーで急加速
高速の一閃を放った風吹だったが・・・
風吹「なんだと・・・!?」
俺はその思い一撃をゴム刀でしっかりと受け止めた
それを見てブーイングが一瞬にして止んだ
風吹「ばかな・・・この勢いを完全に受け止めた・・・?」
ルノート「足元だ!勇はあえて足を雪に半分埋めて体を固定しているんだ!」
風吹「ならば動けないではないか!ならば足を狙えばいいだけのこと!」
しかしその後 何度も何度も切りかかるがすべてをゴム刀でいなされる
風吹「なんだ・・・?なんなんだあいつは?!」
「居合だ・・・」
「なんだそりゃ?」
「日本人のサムライスピリッツのうちの一つ・・・
静を持って隙を待ち一瞬の隙をついて切り捨てる・・・」
「まさかあいつはサムライなのか!?」
風吹「なにがサムライだ!」
再び切りかかる風吹だったが今度は隙が大きかった
俺はすかさず雪から足を引き抜き風吹の一閃をジャンプで避けた
そしてすかさずがら空きの頭にゴム刀を叩きつける
ゴンッ・・・
鈍い音だった
スキーでしばらく慣性に従って滑っていた風吹が倒れた
勇「動かない相手にはその速さも無駄だったな」
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137 :名も無き被検体774号+:2013/10/17(木) 00:26:33.07 ID:eGO/wnsmP
場所が変わってここはカティノスシティ
水の都市と言われるほど水脈が豊富にあり美しい街だ
しかし今はそこが戦場になっていた
「避難急げ!」
「ポイントAに敵増援確認っ!」
「チームラルヴァ応答なし!」
「クソッタレ!前線チームは何をやっている!?」
「それが・・・前線の4チーム・・・全てシグナル確認出来ません・・・」
「くそ・・・ジャミングか!」
「いえ・・・撃破され、壊滅しました」
「壊滅だと!?」
レーダーにうつる機影は蜘蛛型の機械兵が5機にアンノウン1機のみ
それを相手に前線の精鋭チームが・・・
「アンノウン!来ます!!」
燃え盛る建物を背に現れたのは一機の機械兵
その姿は通常の機械兵よりもスマートで人型に近い
無駄の無い銀色のボディが炎で赤く照らされている
138 : ◆Z3ayXtoR4DEE :2013/10/17(木) 00:33:16.14 ID:eGO/wnsmP
そのアンノウンがゆっくりとこちらに向かって歩いてくる
「う、うてっ!!集中砲火!!」
武装装甲型シュトロームや主力戦車が一斉に砲撃を始める
銀色の機械兵が腕を顔の前でクロスさせその場に立ち止まった
「回避すら出来ぬか!このポンコツめ!!」
しばらくの集中砲火の後に「やめ」の号令を出す
爆煙の中からさっきと全く変わらない姿の銀色の機械兵が現れる
「ダメージ・・・見られませんっ!!」
「馬鹿な・・・もう一度うt・・・」
銀色の機械兵が動いた
目にも止まらぬ速さで接近し一番前にいた戦車に腕を突き刺す
強固なはずの装甲がやすやすと貫通され引き抜かれた
機械兵の腕は血で赤く染まっていた
少し遅れて攻撃が再開されるが銀色の機械兵は速かった
数瞬前に銀色の機械兵がいた所に爆発が起こるだけで
機械兵には擦りもしない
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