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バイトに出逢いなんてある訳ない
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362 :名も無き被検体774号+:2014/02/13(木) 00:10:47.00 ID:95nkJ7ML0
新たな登場人物だと?!


363 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:12:36.07 ID:bzAF1cQfP
愛華「チッ・・・」


分かりやすい舌打ち

愛華の嫉妬だろうか?


悠人(・・・・・・・)


俺にも何かモヤモヤした物が引っかかる

これも嫉妬か・・・?

その先輩が帰るとすかさず


愛華「今のは?」

舞「高校の時の先輩。ちょっと憧れてたんだぁ〜」

愛華「過去形ですか」

舞「ん〜・・・相変わらずカッコよかったし今もかな?」

悠人「・・・」


言い表せないこの感情

憧れてた・・・ってなんだ?

俺にはそんな人も先輩も居ないので分からない

それはつまり・・・



364 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:20:03.48 ID:bzAF1cQfP
定時になると舞はすぐに帰った

残ったのは俺と愛華、横瀬さんは少し早く帰っていた


愛華「舞さん・・・あの人とどういう関係なんだろう?」

悠人「・・・分からない」

愛華「・・・永久崎は気にならないのか?」

悠人「・・・ならない」


嘘だ


愛華「そうか。店長、上がります」

店長「お疲れ〜」

悠人「俺も上がります」

店長「うぃーっすお疲れー」

愛華「時間開けて帰れよ」

悠人「方向は逆だろ。いいじゃないか」

店を出ると丁度雨が降り始めた

愛華「うわー・・・傘買って帰らないと」

悠人「じゃ」

愛華「傘は?」

悠人「なんか今日は雨にうたれたい気分なんだ」


そうすれば少しは冷静な思考が出来るかもしれない


愛華「ダメージ見え見え・・・」

その声は俺には届いていなかった



365 :名も無き被検体774号+:2014/02/13(木) 00:26:59.00 ID:oP2VI8VN0
どうするんだ悠ちゃん


366 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:28:05.69 ID:bzAF1cQfP
部屋に帰っても俺は思考が定まらずに ただ座っているだけだった

悠人(何がそんなに気になっているんだ・・・?)

自分の思考を自分で理解出来ていない

まるで実家から逃げたあの時みたいに

悠人(舞さんは昔馴染みの憧れの先輩と会って話がしたかっただけ・・・そう、ただそれだけだ)

そう、それだけ・・・

いや、それだけじゃない

何かが俺の中で まとまって行く

そうだ。

以前 舞の家で見た恋愛物のドラマであった展開だ

主人公が昔から好きだったヒロインを略奪するといあのシナリオ

理解できなかったあのシナリオが今では嫌なほど理解出来てしまう

舞とはただの友人同士だったはずなのに俺の姿と哀れなモブキャラクターの姿が重なる

悠人「取られた・・・」



367 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:37:38.89 ID:bzAF1cQfP
それから数時間が経った頃


美里「あれ?悠人いるんじゃん」

美里が部屋に入ってくる

美里「いくら節電だからって明かりはつけろよなぁー」

電気つけるとベッドで悠人が寝ている


美里「あれ?寝てたのか?悪いことしたな・・・」

悠人「・・・美里?」

美里「あ、起こしちゃったか。眠いなら寝てていいぞー。私は帰るから」

悠人「・・・今何時だ?」

美里「今?午後の8時だけど」

悠人「・・・飯か?」

美里「まぁ・・・目当てはそれだけど、疲れてるならいいよ」

悠人「待ってろ・・・すぐに作って・・・」

起き上がろうとした悠人が崩れ落ちるように倒れた


美里「悠人・・・・?」

悠人「・・・はぁ・・・はぁ・・・」

美里「・・・!」


悠人の額に手を当てた


美里「悠人っ!風邪引いてるのか!?」

悠人「



368 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:45:23.33 ID:bzAF1cQfP
悠人「・・・ん?」

目が覚めると となりに美里がいた


悠人「美里・・・?」

美里「起きたか」

悠人「また寝てしまったか・・・」

美里「寝たってよりもぶっ倒れたって感じ」

悠人「は?」

美里「お母さんが早く帰ってきてよかった」

悠人「ぶっ倒れた?俺が?」

美里「風邪、この雨の中傘もささないで帰ってきたのか?びちょぬれだったぞ」

今気がついたが上着だけ着替えさせられてる

ガチャ

美里母「あら、もう大丈夫?」

悠人「なんか・・・迷惑かけちゃったみたいで・・・」

美里母「帰ったら美里がすごい勢いで悠人くんが!って騒ぐもんんだから」

美里「本当に死ぬかと思ったんだぞ!」

悠人「ありがとうございます・・・」

美里母「その、下の方着替えた方がいいかも。流石にそこは着替えさせられなかったから・・・」

悠人「・・・そ、そうですね///」



369 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/13(木) 00:53:37.08 ID:bzAF1cQfP
何かあったらすぐに知らせてくれと言い残して二人は出て行った

言われたとおり着替えて再びベッドに入る


悠人「風邪ひくとか・・・自己管理がなってないな」


ふと舞風邪を引いた時を思い出した

悠人(とりあえず明日のバイトは行けないかな・・・)

電話すると出たのは小門だった

小門『まじでww風邪引いたのかwwお大事にww』

悠人「本当にすみません・・・」

だんだんと体調が悪くなって行くのが分かる

ふと、また昼間の事を思い出した

だが今度は冷静だ

悠人(ちょっと仲良くなったからっていい気になり過ぎたな)

女の何でもなような行動を気があると勘違いするのは良くあることらしい

きっとその現象に俺も囚われていた

ただそれだけだ

今で変わらず舞とは友達だ

そう割り切ることで俺の中で何かが収まって行くのがわかった



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:読み物  |  タグ:青春, 胸キュン, ほのぼの,
 


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