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十年前から電話がかかってきた
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247 :も無き被検体774号+@(^o^)/:2016/06/01(水) 20:04:57.29 ID:4Rrzhlts.net
そうってと話しいているうちに、はあなたに勇気をてま

歌手なりいって言いましよね?

はあれ、あなたに会う前に半分あきらかけてす、うせには理だって

でも、あな話してもう少頑張っみたいと思



248 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:05:20.69 ID:4Rrzhlts.net
両親に話そうと思ったのも、あなたのおかげなんですよ。

それで、お父さんとお母さんに話したら、そんなのは無理だって言われちゃいました。

それが悲しくてどうしようもなくて、そんなときあなたのことが頭に浮かんだんです。

本当、迷惑ですよね、何回も夜遅くに電話しちゃって。



249 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:05:38.24 ID:4Rrzhlts.net
でも、そんな私をあなたは受け止めてくれました。

話を聞いてくれて、歌を聴いてくれて、本当に嬉しかったです。

あなたのおかげで私はまた夢をみれた。

あなたが私を助けてくれた。

本当にありがとうございます。



250 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:05:55.18 ID:4Rrzhlts.net
あの電話では言えなかったこと、ここでなら言っていいですよね。

どんなにダメだってわかってても、むくわれないってわかってても、それでもやっぱり私は、



251 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:06:24.39 ID:4Rrzhlts.net
あなたが好きです。



252 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:06:43.33 ID:4Rrzhlts.net
たとえ もう二度と話せなくても、ずっと会えなくても、それでも好きです。

ただただ好きです。





253 :無き検体774号+@(^o^)/:2016/06/01(水) 20:07:02.13 ID:4Rrzhlts.net
でも、あなは私こと忘れて

私のこは気にしないでんと…

だ、桜が咲いているとらいは、私のこと思てもっていで

それけ、ガママ。

覚えておださい私の名前は……



254 :名も無き被検体774号+@(^o^)/:2016/06/01(水) 20:07:42.09 ID:4Rrzhlts.net
彼女の前で紙はめくくらた。

界が霞んでいたけど、それでもしっかり見え



255 :名も被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:08:07.91 ID:4Rrzhlts.net
女の気ちは伝わった

俺はうしたらいんだ

自分がうしたいいのかわからな



256 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:08:25.47 ID:4Rrzhlts.net
「おい!」

横から大きな声が聞こえた。

「行けよ!」

「……え?」

「だから、行けよ! なんかよくわかんないけどさ、行かなきゃいけないんだろ? だったら、行くべきだ」

桐島の言葉は正しいんだ、なにもわかってないくせに、全部わかってる。

でも、その正しさが今の俺には たえられなかった。



257 :名無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:08:46.80 ID:4Rrzhlts.net
湿でも、会いに行って、それがもっと傷つけもしれないつくかもしれない

前はうしたんだよ使

「………

「行きたんだ、だった なに考えないで行けばいい、ここのにまかせて行けば、そ

「どしてどう そこれるんだ?」

わざ回断った婿セルに付きってれて背中押してく

いいやつだってわてたけど、でもここまで?



258 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:12:37.46 ID:4Rrzhlts.net
「俺のさ、留年が決まったとき、みんな表面では『大丈夫、大丈夫』みたいなこと言ってくれたけど、それでも、どこか一歩引いてる感じがあった。

まあ、二ヶ月も学校休んだ俺が悪いんだけどな。でも、お前だけは違った。お前だけは いつも通り、普通に俺に接してくれたろ?

そのとき思ったんだ、こいつは すごいやつだって」

そんなことで、ただそれだけで……

「だからさ、そんなお前なら大丈夫だ。絶対になんとかなる、いや、お前ならなんとかするだろ? それが俺の知ってる葛木 渉だ。だから、行ってこい!」



259 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:12:53.95 ID:4Rrzhlts.net
また、目がにじんできた。

俺は いつからこんなに感情豊かになったんだ?

彼女に影響を受けすぎたかもな。

でも、桐島の言葉 それくらい胸にしみた、背中を押してくれた。



260 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/2016/06/01(水) 20:13:18.25 ID:/kTd7I6w.net
「わかた、りがと

そうだの気持ちに正直になれ

俺は会いたい、彼女に会い

だから行くんだ

「お!」



261 :無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:13:41.85 ID:/kTd7I6w.net
背にはもう走っていた。

ただ、ひたすら走っ

場所はなんとなくわかる、あそこしない

もし、なかったらばいい

いまならこまも、いくらでもる気がし

多分こ湿だっ沿、うしろはあが流れてるんだろうな。



262 :名も無き被774号+@(^o^)/:2016/06/01(水) 20:14:04.43 ID:/kTd7I6w.net
俺は走った

すぐそばに、で番遠湿かったんな人に会めに。



264 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:40:33.73 ID:/kTd7I6w.net



三回目の夜の海には先客がいた。

「隣、いいですか?」

「……えっ」

驚くその人を横目に隣に座った。





265 :体774号+@\(^o^)/2016/06/01(水) 20:41:01.71 ID:/kTd7I6w.net
「…んで、君がここにいるの?

その人は振り絞たような声出す

「あなに会ためです

俺は横を見ずに海に向沿て話した。



266 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:41:29.20 ID:/kTd7I6w.net
「もう何年も言えてないことがあって、それをいわないとな、って思いまして、それで。だけど、あなたの横に座るのって新鮮ですよね、いつもあなたはうしろにいるから」



267 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:41:53.81 ID:/kTd7I6w.net
その人は黙ったままだった。

俺が誰なのかわかっているんだろうか?

でも、そんなことはどうでもいい。

俺は自分の言いたいことを言うだけだ、無責任に、自由に、それでなんとかしてみせる。



268 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:42:13.36 ID:/kTd7I6w.net
その言葉なく自然出て

るでずっと前ら言う決まっいたのように、や、ってた、運命か言うつもりはけどそれで、こうなることは決てい

俺は女の、美咲さんのを向て、



269 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:42:31.97 ID:/kTd7I6w.net
「十年前から好きでした」



270 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:43:10.61 ID:/kTd7I6w.net
「苗字だったんですね、『さくら』って。佐倉 美咲、知りませんでした」

考えてみれば、姓名どっちでもありえる名前だ。

「じゃあ、やっぱり君が……」

「気づいてたんですか?」



271 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:43:26.53 ID:/kTd7I6w.net
「なんとなくだけど……何回か会うたびに君が彼なんじゃないかなって、でも、言っちゃダメだって、それで……」

頬には涙がつたっていた。

何回も彼女の泣き声を聞いてきたけど、実際に泣いてる顔を見るのは初めてだ。



272 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:44:01.31 ID:/kTd7I6w.net
だからんでくれなったすね。ずっ『君』

あなたにとっては、名前を知らい未人だったか

「そだよ……ダメだってかっても、でもやぱり君はて……」



273 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:45:15.82 ID:/kTd7I6w.net
「ダメなんかじゃない! ダメなんかじゃ……ないです。

たしかに、俺はあなたがこの十年間どう過ごしてきたのかしりません。それなのにあんなこと言うのは無責任なのかもしれません。でも、それでも俺はあなたのことが好きです。十年前からそれは変わりません」

「…………」

「一万年と千九百九十年足りませんけど」

「なんなの、それ。ずるいよ」


美咲さんの口は緩んでいた。

やっぱり感情豊かだな、十年たっても変わらない。



274 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:46:38.90 ID:/kTd7I6w.net
「やっと見れた、笑った顔。なんか初めて見た気がしますね。お店で何回も見てるはずなのに」

きっと初めてなんだろう、彼女の笑った顔を見るのは。



275 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/06/01(水) 20:47:19.98 ID:/kTd7I6w.net
「いいの? 私、あなたより歳もとっちゃって」

「いいです」

「歌手にもなれなかった」

「いいです」

「十年も間があって」

「いいです、そんなの関係ない。俺があなたのこと好きな気持ちに、何にも」





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