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バイトに出逢いなんてある訳ない
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286 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/06(木) 01:46:47.09 ID:5R/7aRMpP
ある日のシフト


悠人「棚整理してきまーす」

丸さん「はいよ〜」


今のシフトは俺と丸さんと舞さんと店長だ


舞「ありがとうございました〜」


今丁度店内に残っていた最後の客が出て行った

店内に客はいない


丸さん「今のうちにトイレ清掃行ってくるね」

舞「あ、お願いしまーす」


レジでは舞がタバコ棚の補充をしている


舞「いらっしゃいませ〜」

客が来たようだ

悠人「いらっしゃいませ」

条件反射で舞に続く

ここだけの話 この癖のせいで別の全く関係ない店でも「いらっしゃいませ」を繰り返してしまうことも時々・・・

客は男性が一人だ

悠人(うっわ・・・これぞイケメンって奴だな・・・)

その客はなかなかのイケメンだった



287 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/06(木) 01:54:40.66 ID:5R/7aRMpP
レジに向かい会計を始める客と舞

イケメン「あの・・・」

舞「はい?」

イケメン「彼氏・・・いたりしますか?」

舞「え・・・?」


こんな感じで舞はよく声をかけられる

それは もちろん舞が可愛いからだ

いつもさらりとかわすのだが今回は違った


舞「えっと・・・多分いませんけど・・・」

悠人(・・・多分ってなんだよ)

なんだ・・・この湧き上がってくるイライラは・・・


イケメン「仕事は もうすぐ終わるのかな?」

舞「あ、はい。あと1時間で上がりです・・・」

イケメン「わかった。ありがとう」

イケメンは会計を済ませてから颯爽と店を出て行った

悠人「・・・」

舞「あの・・・どうしよう?」

悠人「・・・どうしようって言われてもね(・・・やっぱりなんか気に食わない)」

舞「・・・彼氏・・・いないよね?」

悠人「は?俺に聞かれても困る」

舞「でもっ・・・!」


舞が何か言おうとしたが俺にそれを聞くことは出来なかった

きっと俺の中で何かが崩れてしまいそうだったから・・・



288 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/06(木) 02:01:13.55 ID:5R/7aRMpP
定時になり さっさと帰り支度を済ませる


舞「さっきの・・・このあと会いに来るのかな?」

悠人「さぁね。そうなんじゃない」


普通に振舞おうとしても どうしても無愛想な感じになってしまう


舞「・・・ゆーちゃん」

悠人「じゃ、お先失礼しまーす」

店長「はいよ〜」

舞「わたしも帰ります・・・」


今日は午前のシフトだったので午後は暇だった

入り口にはさっきのイケメンがいた


悠人「・・・じゃ、俺はこれで」

イケメン「待ってください!」

悠人「・・・待ってって・・・俺?」

イケメン「先ほどそちらの女の子に聞いたのですが・・・彼氏はいらっしゃないようで・・・」

悠人「・・・え?俺?」


明らかに話の対象が俺だ


イケメン「よろしければ少しお付き合い頂けませんか?」

悠人「は?舞さん!どういうこと!?」

舞「だから!さっきその人ゆーちゃんに彼氏が居るかって聞いてきたの!」

悠人(そりゃぁ居ないわ)



289 :名も無き被検体774号+:2014/02/06(木) 02:08:04.35 ID:eE3NnxNV0
ホモォ…┌(┌ ^o^)┐



290 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/06(木) 02:10:08.45 ID:5R/7aRMpP
舞「ゆーちゃん・・・つ・・・付き合うの?」

悠人「ちょっ・・・待って!あんた男だよな!?」

イケメン「はい」

悠人「彼氏って・・・俺男だぞ!?」

イケメン「存じております」

悠人「つまり・・・」

イケメン「僕はあなたに一目惚れしてしまったのです・・・///」

悠人「はぁ・・・・?」


イケメンが迫り俺の手を掴む


イケメン「せめてお食事だけでも・・・!」

悠人「待て!・・・つまり・・・あなたは同性愛者?」

イケメン「それは古い考え方です。恋や愛というものはもっと自由であるべきだと・・・」

悠人「恋!?」

イケメン「もしかして既に心に決めた方が居るのですか?」

悠人「居ないけどっ・・・!」

イケメン「僕ではダメですか・・・?」

悠人「っ・・・ダメだろ!」

イケメン「なぜですか!?」

悠人「野郎に興味はないっ!」

舞「ゆーちゃんは女の子にも興味ない気が・・・」

悠人「そんなことないっ!」



292 : ◆7A2lLTKUspN0 :2014/02/06(木) 02:23:08.73 ID:5R/7aRMpP
舞(なんだろう・・・ゆーちゃんが別の『男性』に取られちゃうっていうこのシチュ・・・)

舞「嫌いじゃないわ!」

悠人「何がっ!?」

イケメン「わかりました・・・今日のところは出直します。」

悠人「いや、またのご来店は歓迎だが俺は・・・」

イケメン「今度は100本のバラを持ってあなたの元へ!」

悠人「くるなっ!!」


イケメンは颯爽と帰って行った


悠人「・・・なんですぐに言ってくれなかったんだよ?」

舞「はぁ・・・はぁ・・・///」

悠人「ど、どうした?」

舞「・・・な、なんでもないよ!(なんだろう、このドキドキ!)」

悠人「変な奴もいるもんだね」

舞「本当だね・・・(この好きな人が奪われちゃいそうな状況・・・!それがしかも禁断の恋っ・・・!)」

悠人「怖ぇ〜」

悠人の天敵が誕生した瞬間であった



>>次のページへ続く
 
カテゴリー:読み物  |  タグ:青春, 胸キュン, ほのぼの,
 


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