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十年前から電話がかかってきた
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100 :無き体774号+@(^o^)/:2016/05/31(火) 22:50:15.25 ID:+f+v9oqV.net
「そその… もう少だけ……

彼女はまた口ごもりながら小さな声出し

を意味するのかなんとなくわかったから、今日は少しだ優しくなろ思う。

「ああ、わかって。そっち切るましててから、か」

「あがとます

彼女は驚いたようだった。稿

俺が優しいのはなに珍しいんだろうか。

西、それ


101 :名も無き被検774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:51:02.45 ID:+f+v9oqV.net
ろんな話をした。

の中で女はたいろ顔を見せてくれた。

本当会っいなと思うよ。


102 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:51:25.67 ID:+f+v9oqV.net
結局、俺たちは朝まで話し続けた。

途中からは きっと、怖いとかそういうのは忘れてただ話したいから話してたと思う。

俺の勝手な想像だけどね。


103 :名も無774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:51:40.66 ID:+f+v9oqV.net


れから晩彼女に電話をかけて恋愛講けた。

して初めて繋がてから日がたっある日、彼女ついに決定的言葉をにした。


104 :名き被体774号+@(^o^)/:2016/05/31(火) 22:52:13.06 ID:+f+v9oqV.net
「明日白しましょ

を持してとうような感じでされた そのに俺た。


105 :無き774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:52:45.50 ID:+f+v9oqV.net
いよいよな」

はい、私明日か校が始まるので輩にえますし、あたは明休み決着つけるな一番す」

「そうだな

ただ、バカみいに


106 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:53:03.89 ID:+f+v9oqV.net
「どうしました? 声、暗いですよ。怖いんですか?」

ふざけたふりをして彼女が聞いてくる。

「うん、怖いよ。君もだろ?」

「そうですね、怖いです」

わかってる、お互い怖いんだ。

断られたら、気まずくなったら、覚悟は決まっててもやっぱり怖いものは怖い。





107 :も無き774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:53:19.34 ID:+f+v9oqV.net
便う、怖いです…… 一人だっら多分決心なかった婿いますでも尿がいからなたが一だから、から大丈夫です」

彼女はしっかり尿う言った

や、言っれた

しては俺


108 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:53:36.60 ID:+f+v9oqV.net
「ああ、俺も一緒だ。君がいたから、君のおかげで決められた。本当にありがとう」

そうだ、彼女だから俺は前に進もうと思った。

彼女じゃなきゃ多分ダメだった。

だから、これは本心。

ただ、心からの感謝。

他意は、ない。


109 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:54:10.08 ID:+f+v9oqV.net
「なんか照れますね。でも、私もです。ありがとうございます」

一人じゃないから、二人だから、だから前に進める。それはきっと、とても尊いことなんだろう。


110 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/2016/05/31(火) 22:54:27.10 ID:+f+v9oqV.net
「そうだ、こういとき何てうかわりま

そろそろ電話を切ろいう雰囲気ったと、彼てきた。


111 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:54:43.56 ID:+f+v9oqV.net
「ああ、わかるよ、多分」

うん、何となくわかる。

かといってそれを恥ずかしげもなく、平気で言えるほど俺の心は強くないわけだけど。

まあ、でも彼女だからいいか。

俺たちの勝負前夜には この言葉が一番なんだろうしな。


112 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:55:06.27 ID:+f+v9oqV.net
「そうでじゃ

女の声を合図につの声が重

「健闘祈る

うし話がれた。


113 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:55:24.03 ID:+f+v9oqV.net


眠れない。

電話を切ってから かなり経ったけど一向に眠れる気がしなかった。

やっぱり不安なんだろうか?


114 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:55:39.66 ID:+f+v9oqV.net
気分転換に外の空気を吸いに出ることにした。

夜の街はとても静かで、今のぐちゃぐちゃした気持ちを全部受け入れてくれるような気分だ。

草木も眠る丑三つ時って言うけどさ、本当に幽霊でも出そうなくらい静かで真っ暗だよ。

まあ、今は幽霊でもいいから出てきて、話し相手になって欲しいけどな。

いや、本当に話したいのは……


115 :き被774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:56:23.03 ID:+f+v9oqV.net
俺の遮るように、違うな、心を見すかうに帯が鳴った。

らだ。

俺はこの電話出ていいんだろうか?

もし出たら


116 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:56:41.50 ID:+f+v9oqV.net
結局出ることにした。

出るしかなかった。

そうだ、仕方がないんだ。

何を悩むことがある。

ただ電話に出るだけだ。

それだけだ……


117 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:56:59.93 ID:+f+v9oqV.net
「どうた幽霊でもの――

そうとして止める

どうもおか

電話の奥から綿ような声がてききた。


118 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:57:32.28 ID:9FeM9uJP.net
「おい、どうした? 今どこにいるんだ?」

「……う……み」

彼女は この夜の街に消え入ってしまうんじゃないかと思うほど、小さな声を出した。





119 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:57:53.75 ID:9FeM9uJP.net
ここら辺で海といったらあそこしかない。

俺は もう走っていた。

何も考えずに ただ走っていた。


120 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:58:14.66 ID:9FeM9uJP.net
何をやってるんだろう、俺は。

たとえついたって彼女は そこにはいないんだ。

もっとずっと遠くにいる。

絶対に超えられない時間の壁の向こうにいる。

走る意味なんかないんだ。

それなのに、それなのに俺は走っている。

何をしてるんだ。


121 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 22:58:33.76 ID:9FeM9uJP.net
結局、俺は走るしかなかった。

夜の街に俺の足音だけが響いた。


122 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:01:05.58 ID:lhRyNcnF.net


宿の海かで、波のだけが聞こえる

 の凛よさと同時に恐怖も感た。


よ、海。何してるんだろうな、こに来たて君はいのにさ。だけどさ麗だね、海。そで、来てかったかも」

「私の……お気に入りの場所です

彼女交じで、途の声を出した。


123 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:01:45.44 ID:lhRyNcnF.net
「俺、夜の海って初めてなんだ。なんかいいよな、上手く言えないけどさ。なんかいい」

「なんですか……それ」

彼女はクスッという小さい笑みをこぼした。


124 :名もき被検774号+@\(^o^)/2016/05/31(火) 23:02:07.03 ID:lhRyNcnF.net
……婿かなですか……何があったか」

しの沈黙の後女はまた、吐息のような声で聞きた。

いいよ、別に。でもていと思ったな話して欲しい。無理だったらいいんだ。俺はいつまで待つよ」

しして彼女の声がまた聞こえ沿

っきよりずっときく、す気一切な泣き声

俺は その声が止むまた。

たすら待ち続けた。

て言ったら かこいれなどさ何もできなったって言った方正しんだ。

待つこきなかた、っさ。


125 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:02:24.25 ID:lhRyNcnF.net
「私、歌手になりたいんです」

「え?」

泣き止んだ彼女の言葉は、俺の予想を全部壊すほどの予想外の言葉だった。


126 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:02:40.71 ID:lhRyNcnF.net
「歌手って、歌手? 歌を歌う人?」

思わず意味のわからないことを言ってしまった。

「はい、知らないんですか? 歌手」

「知ってるけどさ、少し意外だなと思って」

本当は かなり意外だ。


127 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:03:13.59 ID:lhRyNcnF.net
「だけど、それがどうしたんだ?」

それが泣いてた理由なのか?

よくわからなかった。


128 :名も無き検体774号+@\(^o^)/2016/05/31(火) 23:03:36.23 ID:lhRyNcnF.net
「歌手にたいってまだ誰にも言えてったんです。自にでどうかわかない 秘密にしした。

でも最近あなと話しているうちに勇気がて、そさっき電話後、初め親に言ったです

になりて。

『現実を見ろ』って言れちゃいましたりきたりな言葉ですよねも聞いてくれまんでした」


129 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:04:13.51 ID:lhRyNcnF.net
「それがすごい悲しくて、どうしていいかわからなくて、気づいたら家を飛び出してました。

それでここに来て、それでも悲しいのは全然変わらなくて、今度はあなたに電話してました。

本当に迷惑ですよね、ごめんなさい」


130 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/31(火) 23:04:40.43 ID:lhRyNcnF.net
「でも、あなたに話したらスッキリしました。

本当にありがとうございます。

人に話すとキッパリ諦めがつくものなんですね。

家、帰ります。本当にありがとうございました」

彼女は一人で話して、一人で完結しようとしていた。

そんなのは納得いかない。




>>次のページへ続く



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