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童貞と共に人として大切な何かを亡くした話9【完結】
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523 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:39:56.35 ID:vYoDa/Eq0
んな大垣らまた呼びれた


「久しぶり。元気だった?」

俺「元気に見えるか


大垣「いや…ま

俺「結衣はどうしてる?」

大垣「まあ仕事は普通にやっ。でED君とは会いたくいらしい

俺「そっか…


が居なくても結衣がちゃんとやれと安心

が居なも大夫な結衣を考えて絶望した。


大垣だから情移すなって言っのに…

そうだね…

の時なって今まで大垣が俺言っ味を理た。

こで掛てしまったのだろうか…


「早くっとけば良かたの…」

俺「それは間違無いわ


そこだけはブレなった。



525 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:40:59.86 ID:vYoDa/Eq0
大垣「それより本題なんだけどさ…」

俺「何?」


大垣「ED君さ、プロデューサーになってくれないか?」

俺「はぁ?何言ってんの?ディレクターで手一杯だって」


大垣「そうじゃなくてプロデューサーに専念して欲しい」

俺「言ってる意味がわかんねぇ…」


俺は大したディレクターじゃないが、ディレクターという仕事には俺なりに拘りが有った。

生涯ディレクターで居たいと思っていた。

考えようによっては、ディレクターからプロデューサーは出世とも言えるがディレクターにしか興味の無い俺には死刑宣告にも等しい。

俺「なんで?」


大垣「ディレクターは最近○○(俺の下で働いているAD)も育って来てるし、外部からいくらでも呼べる。Pが俺だけじゃ仕事回らないんだよ」

俺「事情は分かるけど俺はPはやりたくない」


大垣「そこを何とかならないか?」

俺「俺がDとしてしか大垣さんとは仕事しない。どうしてもPと言うなら金輪際仕事しないって言ったら?」


大垣「そしたら仕方ない。残念だけどね…」


この時、俺の中で何かが完全に切れてしまった…



527 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:42:48.49 ID:vYoDa/Eq0
俺は美貴から逃げ出し マネージャーとして捨てられ、結衣とも決別し

最後に唯一残っていたのはディレクターとしての自分だった。

でも、それすらも否定されたと思った。


美貴を散々傷付けてまで守ろうとした物なのに結局、全てを失ってしまった。

俺には何も残っていなかった。

孤独が俺の周りを埋めつくしていた。

その日から俺は全てを投げ出して閉じこもった。

残っていた仕事も全部投げ出した。

色んな人達に迷惑かけるな…とは思ったが もう完全に身体が言う事をきかない。

部屋の隅で何もせず、ただただ壁を見つめる日々が続いた。


全てに絶望していた。

感情がある事が辛かった。

希望なんか無ければ絶望しないのに…

最初は、そばにいる人達をただ守りたいだけだった。

理由なんか無い。それが当然だと思っていた。

大垣が困って居るなら少しでも協力しよう。

結衣や夏の未来の為に、何かしてあげたい。

美貴の為に仕事を頑張ろう。

でも、いつしか手段が目的に変わってしまっていた。

大垣は俺が助けてやらなきゃ潰れる。

結衣は俺に依存している。

美貴は俺が守ってやってる。

誰かの為にやっていた事が、何時の間にか俺の為になっていた。




529 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:44:02.31 ID:vYoDa/Eq0
イツは俺が居と」なんてしたり顔いっ姿気が付いた俺が周りに依存される事に依調

らに無理矢理Yesとせようとしていた。

れに気付いたは、俺自身に絶望し続けた。

何もいんだ

に誰かの為に必死になっる自演じ続ていだけだ

吐き気がかっ


ただだけが過る日々。

も考えたくないの寿思考はらない。

永遠って居たかった。目覚める事が怖かっ

きるといつも震えていた

その震が現えられた。


どれだけ時間が経ただろ

この頃の事今でもあまり正確に思いせない。


そのも俺、部簿の隅でる事の迷路にはまっていた。

そんな、家のインターホンが鳴響いた



531 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:45:27.10 ID:vYoDa/Eq0
この頃、俺は少しでも人と関わり事が怖かった

へ出る論、電もメルも果テレビやネッ

この世のに人が居る事を認識するかった。

そんな中部屋ターホンの音

くなって動悸激しなる

団を被って怯えていた。

すると 家関が開した。

「あ、居んだ」

聞き慣れた声

美貴った。



534 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:46:42.97 ID:vYoDa/Eq0
美貴「電話もメールも出ないし、インターホン鳴らしても出ないし…死んでるのかと思ったよ」

美貴は笑いながら話す。

俺「何しに来たんだよ?」

美貴「大丈夫?」

俺「放っておいてくれ…」

俺がそう言ってもお構いなしに美貴は話し続ける。

中身なんかない、ただの日常の会話だ。

俺「もう放っておいてくれよ。別れたんだよ俺たち」

美貴「別れてないよ…別れたくないもん」

俺「出てったのはお前じゃん」

美貴「出てったんじゃないよ。少し休んでただけだよ」

美貴は そう言って、また中身もない話しを繰り返しながら掃除や洗濯、家事をしている。

俺「別れてくれないか?」

美貴「嫌!なんで?」

俺「俺が悪いんだ。ワガママなのは知ってるけど、俺が辛いんだ」

美貴「まあ、落ち着いたらゆっくり考えようよ…」


何度こんな会話を繰り返しただろうか…



535 :名も無き被検体774号+:2011/06/01(水) 22:47:04.15 ID:BPDhXMTt0
美貴様キター


536 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:48:23.20 ID:vYoDa/Eq0
美貴はその日から、ずっと俺のそばに居た。

俺「ゴメンな…」

美貴「何の事?気にしないで…」

俺「ごめんな…」

いつしか、俺は美貴に謝る事しか出来なくなっていた。

散々美貴を傷付けたのに、美貴は昔と変わらずに俺に話かける。

その優しさが、かえって辛かった…

俺は部屋の隅で動けないままの日々。

それでも美貴は、いつまでも俺に必死に話しかける。

何で俺なんかの為に…

美貴は俺の事を恨んでも当然だ。

でも美貴はまるで何も無かったかのように、昔のままに俺に接してくる。




538 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:49:27.72 ID:vYoDa/Eq0
俺「本当にゴメン。こんな俺の為に…」

美貴「何言ってるのよ。夫婦なんだから当たり前でしょ…」

俺「美貴と夫婦で居る資格なんか俺には無いよ」

美貴「資格って何よ?」

俺「本当にゴメン。俺なんか死んじゃえばいいのにな…」

ふと俺がそう言った時だった。

それまで笑っていた美貴が突然泣き出し、俺に掴みかかってきた。

美貴「オマエッ!何言ってんだよ!! そんなに死にたきゃ私が殺してやるよ!!」

初めて見た美貴だった。

付き合ってる頃から一度も美貴のこんな姿を見た事が無かった。

美貴「そんなに死にたいなら私が殺す…それ以外で死ぬのなんて絶対許さない…」

美貴はボロボロ泣きながら俺を殴っていた…

そして、気が付いたら俺も一緒になってボロボロ泣いてた…



539 :名も無き被検体774号+:2011/06/01(水) 22:49:28.28 ID:ogiDMN7k0
ミキティーーーー!!


540 :名も無き被検体774号+:2011/06/01(水) 22:50:35.92 ID:BPDhXMTt0
どーなるんだ?


541 :ED ◆WayzE/RKE2 :2011/06/01(水) 22:50:51.50 ID:vYoDa/Eq0
その日から、少しずつ俺は美貴と話をするようになった。


最初はその時の気持ちを、脈略無く一方的にこぼすだけだった。

美貴は常にそばに居て黙って聞いてくれて俺を優しく抱きしめてくれていた。


そして、ここから俺達の長い闘病生活が始まった。

まずは美貴がある精神科医の元へ俺を連れて行った。

俺の話を黙って聞く精神科医。

俺の話を聞いた精神科医は、俺を鬱とワーカホリック、そして共依存だと診断した。

今まで好きでやっていたと思っていた仕事。

それはあくまで現実から逃げる為の逃避だった。

俺は、何か辛い事があって自分に自信が無くなると仕事をする事で、自分が他者に必要とされていると思い込もうとする。

共依存も全く同じだった。

結衣や大垣に頼られる事でしか、自分を見つけられない俺は他人の為と言いながら 他の誰でもない自分の為に必死になっていた。

精神科医からは抗鬱薬を処方され、投薬とヒアリングによる治療が繰り返された。


なかなか効果は出なかった。

美貴と普通に話すのにも、一月以上かかった。

美貴は、その後も精神的に不安定なままの俺に常に笑顔で横に居てくれた。

俺がどれだけ理不尽な事を言っても黙って笑顔のまま…

結局、俺が笑えるようになるのには何ヶ月もかかった。




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