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バイト帰りに出会った女子高生との数年間の話
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29 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:07:31.38 ID:V7RNIziR.net
「ん?ああ、期末に向けて やらなきゃいけないこともあるし、今日は違うが最近、夜勤入れられてるから朝キツイしで、まあ少しは疲れてるかな。」

「へぇ、大学生って大変なんだね。高校生で良かった。」

「再来年あたりは お前も大学生だろ?今のうちに遊んどけww」

「うん・・・そだね。」

いつもは溌剌として冗談を口にする彼女にしてはどことなくぎこちない答え方に感じた。

「どうかしたのか?」

「ん?どうして?」

「いや・・・なんとなく・・・」

「お兄さんの気のせいだよ、きっと。」

そういって白石は持っていたスコールを喉に流し込んでいく。

俺には なんとなく、本当に何となくだが喉から出かかった言葉を無理やり飲み込んだように見えた。



30 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:09:22.70 ID:V7RNIziR.net
「そっか、疲れてるなら早めに切り上げようかな。じゃあ私の曲をカットして…」

「いやいやいや お前の歌聞きに来てるんだから。ギター教えてもらうのは おまけみたいなものだろww」

「そんなに私の歌好きなの?ww」

「好きだな。そして冗談じゃなくて その辺のライブハウスでライブしたら金とれると思うぞ。」

「嘘だよww下手じゃないとは思うけど そんなに上手くないのは分かってるよ。」

「結構本気なんだがな…」

「まあいいや、じゃあ僭越ながら一曲・・・」

いつものように歌いだす白石。


この日だけは何をうたったか覚えていない辺りきっと本当に疲れていたんだろう。

その日は そのあとに少し雑談をして帰った。



自分でも後になって気づいたことだが、当時の俺は彼女の曲を聴くのが、より正確に言えば彼女に会いに行くのが一種の精神安定剤的なものだったんだと思う。

何度も言うが あまり話の合わないサークルの奴らといるより白石と軽口を叩いているほうが ずっと有意義だった。



31 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:11:16.56 ID:V7RNIziR.net
その日は七夕だったが生憎の天気で、そんな空の上でまでリア充が湧く日にも非リアな俺はバイトだった。

傘で上半身が濡れるのは ある程度防いだが下半身、特に足元は絞れるだけ濡れていた。

スタッフルームに入って行くと店長がタオルを渡しながら笑いかけてきた。

「大分濡れたね。色男に成ったんじゃないかい?」

「水が滴っても所詮俺は俺ですがねw」

自虐したところで痛くも痒くもない。客観的な事実だ。

ハハッ、っと店長は笑う。

「君は君であればいいんだよ」

ニコニコ顔でジャムさんは言い切る。

「・・・何気に深い発言ですね・・・」

「だろう?だから この前の子のことを私にだね・・・」

「さぁ!仕事しますよ。店長!」

「ああ、待ちたまえ小島君!」

俺のバイト先は天候がどうであれにぎやかだった。




32 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:13:17.59 ID:V7RNIziR.net
帰りがけに雨は止んだ。通り雨だったらしい。閉じた傘を片手に帰路につく。

「・・・」

公園への横道。耳を澄ます。涼やかなギターの音色が濡れた道を通ってくる。

雨上がりにもやるんだろうかと考えながらも足は公園に向いていった。

彼女は、白石はいた。公園に唯一の東屋にポツンと。取り残されたみたいに。

「白石?おーい、白石さん?」

「・・・うん?ああ、お兄さん・・・そっか今日も来たんだ。」

今初めて俺を認識したようにいう白石。

「ギターの音が聞こえたから、いるかと思って。」

「あ、そっか。雨やんでたんだ・・・」

雨が止んだことも初めて気づいたように言う白石。

「その、どうかしたのか?」

いかに鈍い俺でも流石におかしいと感じて問う。いつもの白石からは考えられないほどの勢いのなさだった。



33 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:15:37.29 ID:V7RNIziR.net
「うん、その、別に、何でも・・・ないよ?」

基本的に白石は正直だ。というよりも自分に素直と言えばいいだろうか。

感情をそんなに隠そうとしない女の子だったし、たいていの場合はちゃんとそれを言葉にした。

そんな白石が嘘をついてもばれるのは当然ともいえるだろう。

「何でもない人間はそんな反応しないんだよ・・・無理に話せとは言わないけどさ・・・」

そういって白石の横に許可なく、彼女とは反対の方向を向いて座る。

「まあ、アレだ、俺が無理に聞き出すのも違うからな。言いたかったら言えば良いし、言いたくなかったら楽しいお話でもしよう。」

このあいだあった伊達のばか話は傑作だったと思ってネタを考えているうちに、

「ねぇ、お兄さん。」

「ん?」

「どうして、そんなに優しいの?」

「優しい・・・ねぇw」

せせら笑う。たぶんおおよそは間違ってはいないと思う。



34 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:17:14.44 ID:V7RNIziR.net
自分で言うのも中々に変な話だが、優しいか優しくないかと問われると多分優しい類何だろう。

基本的に人を見限れないし苦しんでいる人をどうにかしたいと思ってしまう。

そのくせ そんなことをおくびにも出さないから伊達からは「ツンデレ」という結構な称号をいただいてしまった。

自分のそういった点はあまり好きではない。

「俺は人を楽しませるのが楽しい人だから、それに悲しいよりも笑ってたほうがいいじゃん?」

当たり前だけどさ、笑いながら言う。答えになっていないなぁと思いながら。

シリアスなんて柄じゃない。いつだって楽しいほうがいい。

人生は一度しかない、俺は俺の周りの奴に笑っていて欲しい。だから俺はバカをやって生きるぞ。

いつの日か伊達が俺に言った言葉。

当時は随分衝撃を受けたものだ

そんな伊達の言葉が今でも活きていると思う。



35 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:19:38.31 ID:V7RNIziR.net
「そっか・・・そうだよね・・・うん、よし!」

一度 顔を叩いてから立ち上がる白石。

「お?」

「お兄さんありがとう!まだ大丈夫だから、もう少し悩んだら相談するね!」

いつもの彼女の活発さだ。

「ん、そっか。」

内心では色々グルグル考えているくせに素っ気ないように見せる俺。本当にこれだから伊達からツンデレ何て結構な称号をいただくのだろう。

「うん。元気出た!じゃあお兄さん!」

「はい?」

「私お腹すいたな!何か奢ってくれてもいいんだよ?」

「・・・」

知ってたか?本当に驚くと人間、声も出ないんだぜ。とにかくさっきまでの深刻そうな雰囲気とのギャップがありすぎた。

だが仕送りも そんなに多くないし緊急時の為のものでできればそれには手を出したくない。バイトも給料日直前だ。

その旨を伝えると、

「よし、じゃあスーパーに行こう!私が料理を作ってあげよう。」

キッチン貸してね。

完全にいつものに戻った状態で白石は堂々と俺の家に上がり込むと宣言したのだった。




36 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:21:24.98 ID:V7RNIziR.net
「五分、いや、三分でいいからここで待て。」

やんわりと断った俺だったが白石は譲らず結局スーパーを経由して家の前までついてこられて俺が折れた。

「はーい。エッチな本はちゃんと隠してねw」

皆まで聞かずにドアを閉めて掃除、もとい隠ぺい工作を始める。

とりあえず部屋中の窓を全開にして風を通す。その後、伊達秘蔵のベット下のトレジャーたちは押し入れにぶち込み、散らかった衣類はドラム型洗濯機さんの胃袋に詰め込む。

「ふむ、まあいいか。」

とりあえず人間が住む最低ラインの部屋にはなった。

時計を見る。二分半。

パーフェクトと思ったが目についたリセッシュを部屋中に散布してジャスト三分。完璧だ。

「お待たせしました。お嬢様ww」

俺がふざけてドアを開けながら言うと、「メルシーww」何て言いながら部屋に入ってきた。



37 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:22:53.49 ID:V7RNIziR.net
「へぇ、いい部屋だね。それに まあまあ掃除もしてるみたいだね。」

第一声から謗られることがなくて小さく安堵した。

大学まで徒歩五分。築十数年。十畳一間で家賃4万。地方の一学生には勿体ないほどの部屋。この地区にしては高いほうだ。

「そうだな。悪くはないな。」

「いいなぁ。一人暮らし。私もしたいなぁ。」

「いずれするようになるよ。」

しかし自分の部屋に制服姿のJKがいるというのは中々違和感があった。

いつも入り浸っている伊達達は自分の家のように過ごす。それもまた問題だと思うが。

じゃあさっそく、そういってスーパーの袋の中の食材を持って台所に向かう。

「一番得意なんだ!」

白石はそういってオムライスの食材を見繕った。



38 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:24:44.98 ID:V7RNIziR.net
「お兄さんは適当にテレビでも見てていいよ。」

「ああ」

「あとパーカーか何か貸してほしいな。制服汚すと困るし。」

「ああ。うん。ほれ。」適当にラックにかかっていたパーカーを渡す。

「うわ、ぶかぶかだ。」

「ああ、だな。」

半ば上の空で応対する。

あ、ご飯は炊けてるんだ、とか まな板が意外と可愛い、とか終始声が止まることなく、話しっぱなしだったが白石は慣れた手つきで調理を進めていた。


対して俺は結構真剣に悩んでいた。いくらそれなりに話せるとはいえ一応俺も一人暮らしの大学生なのだ。

そこにホイホイ来るということは普段から そうやって男の家に行ってるのだろうかとか、俺は男として見られていないのだろうか、それとも信頼の表れなのか、なんてことで頭が占有されていてテレビから聞こえるアナウンサーの声が耳を素通りしていく。



39 :1 ◆Rvi/ZSmlcg @\(^o^)/:2016/09/09(金) 21:26:48.49 ID:V7RNIziR.net
後で考えてみれば この時点で白石のことでこんなに心乱されている時点で どういう感情を彼女に抱いていたか分かりそうなものだが、まだまだ青かった俺は それを認識していなかったのだろう。笑い話もいいところだ。

と言ってもあのころから大して時間は経っていないのだが。



思いのほか早く料理は完成した。

見た目だけでいえば以前作った不格好な俺のそれよりも断然うまそうだ。

「どうぞ、召し上がれ。」

これでまずいとか言ったら漫画だな・・・

なんら躊躇することなくオムライスを口に運ぶ。

「・・・これは!」

「どう、かな?」

「白石、お前、欠点とかないのか・・・?」

「いや、数学がダメかな・・・でも口に合ったみたいでよかった、自分だけだったら失敗してもいいんだけど、それを人に食べられるのは ちょっとねww」

そう言うと安心したように息をついてから白石も自分の料理を食べていく。

「うーん・・・もうちょっと上手く出来たかもなぁ・・・」

口ではそう言いながら料理はどんどん減っていく。




>>次のページへ続く





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